映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】白い肌の異常な夜 (1971)

1971年の映画。

これは面白い映画です。

クリント・イーストウッド主演。

 

舞台は南北戦争末期です。

12歳の少女が負傷している兵隊(男)を見つけ男子禁制の女学校に敵の兵隊を匿ったことから起こる出来事を描いた物語です。

その兵隊はイーストウッドで長身のイケメンです。怪我をしています。

女しか居ない学校に10人ほどの女がいます。中には男の肌に飢えて慢性的にムラムラしているような女もいます。

 

イーストウッドは魅力たっぷりなのであっという間にそういった女性を虜にしていきます。

結果的にイーストウッドは4人の女性とキスをします。ただし一人目は12歳ということで恋愛対象としては3人です。そしてその女3人は互いに静かなるライバル意識を持ちます。

つまみ食いをするイーストウッドもウッドですがちょっとした火遊びが後の大事に発展するとはつゆほども思っていなかったんでしょう。

 

その3人の女性は、校長、おとなしめの女性、17歳の3人です。校長は兄とふしだらな関係になったという過去があります。女性の性欲は年令を重ねるにつれて増加するという統計もありますし最も男の肌に対する飢えを感じていたのは校長かもしれません。

 

当初おとなしめの女性が本命かと思われました。しかしなかなか体を許してくれません。一方、校長も鍵をかけずに遠回しにお誘いをします。一方、17歳は小悪魔でどんどんイーストウッドを誘惑していきます。(ちなみにこの17歳は状況によって平気で嘘800を並べて被害者ぶるという最低の女です。)

 

そういう状況のもとついに誘惑に耐えきれなくなったウッドは17歳の誘いに乗りやってしまいます。年増と17歳だったらそりゃ17歳かと男としては妙に納得してしまいます。

しかし行為の最中におとなしめの先生がドア開けて目撃。矢口状態になり修羅場。

 

怒り狂ったおとなしめの女性はウッドを錯乱して階段から突き落としてしまい蒲田行進曲状態になります。

ただでさえ怪我してるのに瀕死レベルの重症になります。

校長はこのままでは足が壊死してしまうということで膝から下を切り落とす決断をします。

しかしこの判断は校長主導で行われたものです。実際に切断する必要があったのかなかったのかは神のみぞ知るということになっています。

ただウッドは自分を学校に縛り付けるために校長が作為的にやったものだと疑わずに怒り狂います。

激情にかられるあまり味方だった12歳の少女の大切にしている亀を床に投げつけて殺してしまいます。

校長はウッドを葬ることにします。そしてそれとなく12歳少女に毒キノコを取ってくるようにいいます。

ここで怖いのは刑法の間接正犯の道具理論のように少女に反対動機がないというわけでなく12歳少女も校長の真意を知って殺す気まんまんというところです。

そして葬ったあとは笑みを浮かべスキップしています。他の人も淡々と壊れたおもちゃのように死体袋に詰めていてました。

 

感想としては面白かったです。タイトルからしてエッチでハーレムな展開になるかと思いきやウッドと体の関係を結んだのは二人と意外と少なくそれでいて先の読めない展開が続き脚切りという非現実的でショッキングな事も起こり昼ドラも真っ青な超展開。屋敷内でストーリーはほぼ完結しているにも関わらず途中で飽きませんでした。

校長をはじめとする女性陣の異常性、怖さを静かに演出していて女の醜い部分をうまく表現できてるかと思いました。

とにかくやべー映画です。弾丸をぶっ放しまくるイーストウッドの映画より個人的には面白かったです。