映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】アップグレード (2018)

2018年の映画。

 

AIチップを体内に組み込んであれこれするという映画です。

『ソウ』(2004)の監督リー・ワネルが監督、脚本をやっていて彼らしいどんでん返しもあります。ただ、ソウと比べるとやや弱いかなと注文はつけてしまいます。それでも面白かったですが。

 

仕組まれた事故で妻を殺された男が主人公です。事故で主人公は手足が麻痺して動けなくなります。しかしステムというAIチップを体内に内蔵する手術を受け、手足を取り戻します。そしてステムを相棒にして超人化した主人公が犯人を追うという物語です。

 

AIチップを体内に入れておまかせモードでバトルするというシーンが随所にあるんですけど、すごい直線的な動きで人によっては笑っちゃうようなバトルシーンになります。しかし自分も妄想した時があります。体内にチップ入れて超絶技巧練習曲を練習なしで弾きこなしたり、TAS張りのスーパープレイをしたりするというようなことを。そんな妄想が映像として表現されていました。

アイアンマンのような自分で操作するというんじゃなく、AIチップにオート戦闘させるというのが面白いです。RPG戦闘システムのマニュアルとオートみたいです。

しかしあんなに脳のリミッターを無視した動きをして筋肉が破壊されないのか?そのことが気になってしょうがなかったです。

 

登場人物が少なく時間の大半をアップグレードされた体の予行演習に費やしていたので黒幕候補は自然とチップを作ったあんちゃんか死んだ妻くらいしか残っていないのでチップのあんちゃんかと思いました。でも同時に何のために?という疑問も。その疑問に答える形で最後のどんでん返しが待っています。

 

限られた尺の中でAIチップにより超人化した後の腕試し的な戦闘から同じ力を持つ自分以上の戦闘能力を持つ存在と死闘し、最後の落ちまで持っていくというのはすごいです。アイアンマン3部作を凝縮したような感じに少し思いました。

 

落ちも面白く、バッドエンドだけどグッドエンドみたいな感じです。もう完結しちゃってるので

SFアクション映画として個人的にはかなり楽しめました。

 

低予算なので仕方ないですが、家の中のAI家電たちに今の時代の延長線上(このまま進化していくと未来はこんな生活になるかもなぁ)のリアルさを感じましたし、自動運転車で渋滞なしの道路等の今の時代から想像できるようなリアリティーを持つ未来世界の描写について欲を言えばもっと見てみたかったです。