映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】フォレスト・ガンプ/一期一会 (1994)

1994年の映画。日本公開は1995年。

トム・ハンクス主演。

 

タイトルからカンフーっぽい映画かなと思ったら全然違ってました。

1本の白い羽が空から降ってくるところからはじまります。

このときのBGMが聞いたことあるものでした。特命リサーチ200Xとかアンビリバボーとかでかかっていた覚えがあります。もともとはこの映画のテーマなんですね。

 

ストーリーの5分の4くらいはバス停で次々入れ替わる待ち人に主人公であるフォレストが自分の半生を語っていくという回想の形ですすんでいき、残りは現在進行形ですすんでいきます。

 

主人公はIQ75です。

足に矯正ギブスをしていた幼少期からはじまります。

その後高校、大学、軍隊、ベトナム戦争、退役、その後の人生が淡々と語られていきます。

その間に出会った人や起こった出来事を時系列順に語っていくというストーリー構成のため先が気になるという要素はあまりありません。

 

ストーリーは複雑ではありませんが、一人の人生を2時間強に圧縮しているため次から次へとエピソードが遷移して覚えるのが大変です。

 

幼少期:

IQ低くていじめられる→女の子ジェニーと出会い一目惚れ→ジェニーとすごす→いじめられっ子に追いかけられ「走る」能力開花

 

高校:

相変わらずいじめられる→走る→フットボールの試合してるところに乱入→才能を見いだされる→フットボール推薦で大学に

 

大学:

ジェニーの裸見て勃起

 

軍隊:

エビ大好き人間バッバ(のちの親友)と出会う→ジェニーは裸でギター弾く→ジェニーと別れ

 

ベトナム戦争

ダン中尉と出会う→激しい戦火→負傷した仲間だいたい助ける→名誉の戦死を望んでいたダン中尉も助ける→ケツに銃弾→バッバ死ぬ

 

卓球:

卓球に目覚める→名誉勲章もらう→演説しジェニーと再会、水上で抱擁→彼氏がジェニーひっぱたく→フォレスト殴る→ジェニーと別れ→TVでジョンレノンの共演→ダン中尉と再会→フォレストを馬鹿にするな→ダン中尉と別れ→兵役おわり

 

エビとり:

ラケットの宣伝企業から250万ドル受け取る→それを本出にエビ取り屋→船にジェニーと名付ける(バッバじゃねーのかよと思った)→ジェニー自殺未遂→ダン中尉と再会→嵐をくぐり抜けエビ独占、大量捕獲→ママがやばい→ママ逝去→エビで億万長者→芝刈りが好き→ジェニー再会→少年時代のときのようにクラス→靴プレゼント→人生で一番幸せ!→プロポーズ→反応イマイチ→童貞卒業→翌朝ジェニー男の車に→ジェニーと別れ

 

走る:

めちゃめちゃ走る→テレビで取り上げられまた有名に→関わった人が商業的に成功→仲間ができた→めちゃめちゃ仲間ができ大所帯に→3年2ヶ月経過→つかれた家帰ろ→ジェニーからの手紙

 

現在:

ジェニーと再会→ジェニーには子供が→それはフォレストの子供だった→ジェニーは不治の病だった→結婚式→ダン中尉と再会(フィアンセつき)→親子3人で仲良く暮す→ジェニーの死

 

 

これだけのことが起こります。1クールのドラマができそうなくらいです。

 

主人公フォレストは持ち前の素直さ純粋さで周りを巻き込む能力の他に「走り」「卓球」でも天才レベルの才能を持っているし「天運」もあるので優秀な人のサクセスストーリーのようにも見えます。

 

ジェニーというキャラがよかったです。脇役ですがフォレストと対照的な存在。

フォレストはジェニーを一途に愛し続けます。それとは逆にジェニーはフォレストの人生の中でポイントポイントで出てきては理想の男を探そうともがいている彼女の姿が描写されます。はっきりとそうなのかはわかりませんが、一番落ちた時期は精神的に削られヤク中っぽくなり自殺未遂もします。若気の至りもそろそろ落ち着いたかな?というところでフォレストとともに時を過ごしフォレストからプロポーズをされます。そして結ばれます。しかしプロポーズをされたときの彼女の反応は困惑っぽい感じだったので最後の最後まで迷った末に逃げ出してしまったんだと思いました。

 

そして時は経ち不治の病に冒され人生の残り時間が少ないというところでフォレストのもとにおさまります。いつから病気だったのかはわかりませんが、彼女はフォレストの子供を産み、育てていました。プロポーズをされた日にできた子供でしたのでもすでに彼女の意志は固まってたのかもしれませんし、フォレストのもとを去った後にいろいろ気づくことがあったのかもしれません。

 

それとフォレストの人生に関わる機会が多い人物としてダン中尉がいます。

彼は彼の先祖が代々そうしてきたかのように名誉の戦死を遂げることが理想の死に方でした。そしてそのチャンスが訪れた。ところがフォレストは彼の命を救い彼の「理想の死に際計画」は頓挫します。

両足を失い、自堕落な生活に。理想の死に方を妨害された怒りと自分の命を救ってくれた感謝という相反する感情に葛藤することになります。

最初は怒りのほうに傾いていますが、時を経るにつれだんだん後者に天秤が傾いていきます。

怒りのほうに傾いている時にクラブの女がフォレストのことを馬鹿にした時に激昂し「フォレストを馬鹿にするな!」と女を追い出した時の「人間には変えられないものがあるという」のが印象的でした。彼には曲げられなかったんでしょう。

 

その後はエビ漁船の船長と一等航海士としての生活に入り親睦を深めていき、会社はダン中尉にまかせてフォレストは大好きな芝刈りをするということになり、最後は結婚式にちゃんとした義足をつけてちゃんとした格好で現れます。そして命を救ってくれてありがとうといいます。個人的にゲイリー・シニーズは気になる役者なので出番が多くてよかったです。

 

見終わった後は淡々とした映画だなと思いましたが感想を書いている内にいい映画に思えてきました。もしかしたらこの映画はスルメかもしれません。1回じゃストーリーを追っていくのが精一杯でした。