1997年の映画です。
天才を描いていますが、そこは本質ではなくトラウマでならず者のような生き方しかできない若者とそんな彼と向き合う心理学者の交流がメインです。
理解者がいることの救いを感じました。
自分の弱みや本心を隠して弱みを悟られまいとしたり、一部を隠して虚実を混ぜたり、取り繕ったり、相手を信じたくても信じきれなかったり、傷つけたくないのに傷つけてしまったり、その逆をされたり、それを恐れたり・・・そんなことが積もり積もっていくと自らの言動と本心の差異が拡大していき、ストレスや自己嫌悪に苛まれながらそういう生き方をしたくないのにせざるを得ない・・・変えたくてもトラウマがそれを変えさせない。自分は人付き合いがあまり得意なほうではありませんので、そんな葛藤の一つや二つあるので幼少期にトラウマを植え付けられた主人公には少し共感を覚えました。
演者ではロビン・ウィリアムズがとくにいいですね。いぶし銀の演技がたまりません。
親友のベン・アフレックもバカ話に興じながらも内心ではデイモンのことをちゃんと想っていてるのがいいです。
脚本のお二人は今や一流俳優としての地位を欲しいものとしていますが、彼らの脚本でこんな作品があったとは知りませんでした。
丁寧に作られたいい映画です。