1990年の映画
ジョニーデップ主演。
両手が巨大なハサミの心優しい?人造人間の話です。
しかしなぜ博士は手をハサミにしたのかわかりません。
脚本:
あんな大雑把なはさみであんなに繊細に植木を切ったりトリミングをしたり切り絵をしたりヘアカットしたり氷細工を作ったりできないでしょ!とツッコミを入れるのは野暮なのでここらへんは受け入れてみていました。
しかし脚本は受け入れられません。
終始やきもきする展開です。無実の罪をかぶったのに潔白が証明できずもやもやしたり、暴走する車に助けた子供にハサミが邪魔をして傷つけてしまったり・・・
最後まで町の人達に誤解されているのもう~んと思いますし。
汚名返上できないのはもやっとします。
脇役たち:
周りの人たちは脇役とクズ野郎の差が激しいです。
黒人の警官の人とウィノナライダーのファミリーは本当にいい人なんですが、ビルといやなおばさんたちは本当に嫌な人たちです。散々もてはやしておいて一度のミスで手のひらを返したり、憎悪にかられて殺そうとしたり。
コントラストでいい人たちは本当にいい人に見えてきます。
心優しいおせっかいお母さん、何事にも動じずに心の広いお父さん、ゆるい感じの子供。最初はあれだったけどエドワードを愛したウィノナ。
しかし問題はウィノナ。なんかよくわからないヒロインでした。アウトローなDQNと付き合ってるのに純粋なエドワードに惹かれるというのは置いておくとして、当事者としていくらでもエドワードの無実を主張する機会はあったのに熱意と言うか積極性を見せない彼女にはもうちょっと頑張ってほしかったなと思います。
エピソード:
氷細工の最中にウィノナが近づいてきて不自然にはさみが手に当たるというのも脚本の都合を感じます。そう、脚本に強引さを感じるのです。ハサミでありえない超絶カットをするのは強引ですけど許せます。でも雑に展開を処理するのはちょっといただけないなぁと思いました。
ビル(悪役)を愛する人を守るために殺すのも後味悪いし、最後おばあさんになったシーンで会いに行かず想い続けるだけというのもう~んです。
周りの人の反応が
ヤバイやつ→いいヤツ→やっぱヤバイやつだった
で終わってしまうのがやっぱりう~んと思います。
でもエドワード自体いいやつでも悪いやつでもないフラット(HUNTER×HUNTERのゴンをさらに無垢(ある程度の善悪は付け焼刃的に教えられたが経験が圧倒的に不足)にしたような感じ)っぽい設定なのでこういうもんなのかもしれませんが。
こういうふうに不平に思ってしまうのはディズニー映画のようなベタな展開を期待していたからに他なりません。
ベタな「報われる」物語を期待していた自分とその期待どおりには行かなかったこの映画。だから不満に思うのでしょう。
でも一度見て冒頭を見返すとウィノナの回想(こんなこともあったわなというような人生の中のほんのいっときのお話)なのでいいかなとも思います。
ただ1回観ただけなので自分のこの映画に対する理解は上っ面をなでた程度のものなのでいろいろな人の意見やレビューをネットで見てみようと思います。