1987年の邦画です。
自主制作の映画のようで3年前に30年ぶりにリバイバル上映されたことで少しばかり話題になったそうです。
主要キャストの女性陣3人の乳首描写(全部お風呂場、児童含む)ありのためお子様との視聴はご注意ください。
家庭に問題があり学校でもいじめられて自分の殻に閉じこもってしまった小学校5年の少女(かがり)が主人公です。
青森から出稼ぎに来た青年がもうひとりの主人公でゴンドラに乗って窓拭きのバイトをしていますが、窓の中にいる人からは無視されたり、ブラインドで見えなくされてメンタルにきてそうな感じです。
この二人が出会い物語が動きます。
前半は都会の閉鎖的な雰囲気、後半は田舎の開放的な雰囲気という風景の対比が見られます。クロコダイル・ダンディーの逆ですね。
感想としてはまず、え?ここで終わりなの?という終わり方をします。
青年は悪気はないとは言え少女の親に無断で青森に連れてきて彼の母親にも社長の娘だと紹介して嘘をついています。
あまり水は差したくありませんがやってることは立派な誘拐です。
ラストはこの点についてどう落とし前をつけるのかなと思いきや、その手前で映画は終わってしまい肩透かしを喰らいました。
かがりちゃんの母親はいわゆる毒親として描かれていますが、動的な虐待はしていなそうだし、女手一つで頑張ってやってるなぁと画面を通して感じました。かがり目線からだと母親は毒親ですが父親はいい風に描かれています。ただ、彼は音楽にのめり込んで家にろくに金はいれてなそうな感じにも描かれていました。悪く言えばヒモ男です。なので比較的かがりの母親に対しては同情的な目で私は見ていました。
その後かがりが消え、心配して母親が駆けずり回ってる様子が描写されます。
青年は一般常識としてかがりの母親の了承を事前に取るべきでした。それを言っちゃ映画として元も子もない気がしますけど。
これがあって後半のぼくのなつやすみ的なパートに影を落としているにも関わらず描写は開放的なのも相まって若干気持ち悪さを感じました。これが監督の意図なのかもしれませんが。
全体的に説明不足感があって視聴側の想像力に委ねている感じがあります。私は孤独を拒絶するというより受け入れるタイプのため主要人物二人にあまり感情移入できなかったのが残念です。ただ、同じような境遇の方が見るとまた違うと思います。
まぁこんなもんでしょうかね。