1966年。
イーストウッド主演の西部劇。
金貨を巡る三つ巴の攻防を描いた西部劇です。
前作『夕陽のガンマン』と一部役者が被ってますが名前や人物設定は違うみたいです。
原題は善玉、悪玉、卑劣漢というタイトルらしくそっちのほうがわかりやすいです。この三人が三つ巴の金貨探しを繰り広げるわけですから。
殺そうとしたり死なないでくれーと言ったり手を組んだり出し抜こうとしたりいろいろ忙しいです。
前作で圧倒的存在感を発揮していたリー・ヴァン・クリーフですが今回はあんまりという感じでした。まず悪玉という悪役というのもありますが、衣装がラフな感じで微妙でした。前作の大佐役の衣装がバッチリ決まっていただけにルックス面でも劣化、相変わらず眼力がすごくかっこいいですが普通クラスに成り下がってしまったかなという印象です。
ちょっと印象に残ったのは拷問されている時の音楽の演奏と息絶える前の人を暖かくしてあげてタバコを吸わせて看取るシーンです。
モリコーネ節炸裂です。
そしてソーシャルディスタンスをふんだんに取ったラストの三つ巴の早撃ちシーン。
実際の早撃ちのシーンというよりもそこに至るまでの溜めがすごい。もう溜めに溜めます。早く撃ってくれーと発狂しそうになるくらい緊迫します。発狂は言い過ぎですけど。
そしてクライマックスの卑劣漢首吊シーン。正直ここが一番緊迫しました。
どんどんどん、どんどんどんという効果音が緊迫感をアップさせています。
そして最後に俺汚いやつ、俺悪いやつ、俺いい人というのを見て「あ、ほんとだ、イーストウッドたしかにいいやつ」と納得させてくれました。
最初はありきたりっぽくなっちゃったなと思っていましたが、見終わってみればなんだかんだでいい映画でした。
それにしてもいい意味で心臓に悪い映画です。