1971年。
暴力、レイプに明け暮れる非行少年たちが描かれるのが序盤。しかし血なまぐさい感じじゃなくアーティスティックに描いているため見た目の胸糞感はそんなにありません。
4人か5人組なんですけど、主人公はリーダー。でもリーダーじゃない奴の影響力が増してきて居場所を取られまいとして主人公が仲間にナイフで切りつけたりします。芸術的に。
ここでこの物語どう転がっていくんだろう?と思って見ていましたがやってることはド犯罪なのでいつか捕まります。そして捕まりまさかの刑務所編に。
普通の映画でしたら予想の範囲内なんですけど、私はこの映画を見ている最中にこの展開は正直予想の範囲外でした。なぜかはわかりません。犯罪行為の見せ方がアーティスティックな感じだったので捕まらないとでも思っていたんでしょうかね。
刑務所では2週間で出られるけどやばい治療をしなきゃいけないということになりそれを受ける主人公。第九、暴力、性衝動にリミットがかかります。暴力をふるおうとしたりすると体の拒絶反応で反射的に吐き気をもよおすようになってしまいます。ドラゴンボールで言うところのウーロンのピーピーですね。
娑婆に出るも家には新たな下宿人が現れそいつになじられいたたまれなくなり着の身着のままで自分から出ていき、金を恵んでやったホームレスは冒頭でボコった奴で袋叩きにあい、そこに警官が駆けつけ、助けられたとおもったらその警官が昔の仲間で主人公に恨みがあり、拷問にかけられ、助けを求めて入った家が昔ボコボコにして妻をレイプした作家の家だったりとできすぎてますが面白い展開になります。
この作家の家の内装にセンスを感じ印象に残っています。作家は何食わぬ顔で主人公に気づいていないふりして何かを企んでいます。反政府活動をしている作家だったのです。何やら裏で主人公を利用できないかという電話をかけています。主人公には食事を振る舞ったりしていますが顔が笑っていません。それどころか自分の中に膨れ上がる憎悪を必死に抑えているような顔をしているのが丸わかり。
さてこれからどうなるか・・・
という物語です。
感想としては面白かったです。ストーリー展開が読めず、どうなるの?どこに行き着くの?という疑問が先が見たくなる衝動に拍車をかけます。
また、男女ともにモザイク無しのすっぽんぽんなシーンがあります。
ただ全部すっぽんぽんなわけじゃないです。
モロな性描写は意外と少なくモロなのは運動会の音楽に合わせて早回しで3Pしているシーンくらいでしょうか。他はレイプ未遂とか、服を切り裂いて今まさにレイプしようとしているところで暗転したりそんな感じです。
女性の胸は頻繁に出ていますが下が出てきたのは冒頭くらいなもんです。他はパンツ履いてたり画面外です。
もちろんお子様とのご視聴はよほど性にオープンなご家庭でもない限りはご法度レベルです。
最後は矯正された精神や反射反応が回復し元通りになったということでしょうかね。
監督の意図とかなんかよくわからないし、ラストも適当(シャイニングでも感じました)でしたが道中楽しめたので個人的にはOKです。でも結構奥深いテーマが隠されているように思えてならないという面もこの作品は醸し出してるんですよね。ここを自分なりの解釈で明らかにしようとすると他の映画が見れないためここらへんにしときます。