2006年。
ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベール、スカヨハ等。
手品とかマジックショーが舞台。年代は今から100年前くらい?の世界。多分。
プレステージというのはショーで一番盛り上がるとこのことです。
冒頭でいきなりヒュー・ジャックマンが死に、その回想が長々と描かれ、またもとに戻ってきてクライマックスという流れです。
サスペンスチック。ですが大半を占めるのはヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールの因縁の対決です。
マジックショーでベールに妻を殺されたヒュー。憎悪を抱き嫌がらせをしますが、ベールもやり返します。そういうのが延々と続いていきます。因縁のライバルというか鋤あらば相手を地獄に叩き落としてやろう的な感じです。マジックで対決というよりリアルで罠にはめて人生を奪ってやろうって互いに思ってます。
主人公ヒュー、悪役ベールって感じだと最初は思っていましたが互いに汚い手を使ってるためどっちもどっちな感じになっていきます。
回想が続いていき冒頭の時間軸に戻り、そこから物語はクライマックスを迎えますが、そのクライマックスを目で追っていく中で自然と落ちの絵はこういう感じなんだろうなというのは薄々感じ取っていました。半信半疑ながらも見ていき実際に想像に近いオチの絵が待っていたんですが、なぜそういうことになったのかまさに「タネ」がわからない状態です。
そこからタネ明かしがされて・・・という流れです。
感想は見ていて東野圭吾の小説を読んでいる感じに似てるなぁと思いました。
物語の途中で科学的な電気ビリビリの瞬間移動装置なるもの(実際は増殖マシンなんですけど)が出てくるんですが、科学的なんですけど非科学的で魔法的なシロモノで彼の小説の中にはそういう非科学的なネタと現実世界を巧妙に混ぜている小説がいくつかあるんですけど雰囲気的なもので似たようなものを感じました。
二人のマジシャンが同じ瞬間移動マジックをすることになるんですがタネが違うのが面白かったです。同じコピー系のトリックなんですけど、ベールは双子で二人一役を演じ、ヒューはなんだかよーわからんマシンで文字通りコピーを作ってどっちかが死ぬみたいな。
でもヒューのコピーマシンは反則気味ですしここを批判のやり玉に挙げてくる人も少なくないんじゃないかと思います。
ただ、個人的には引き込まれましたのでこの映画に吸引力を感じました。クリストファー・ノーランオリジナルは難解だと言われる作品が少なくないですが、少なくともメメントやインセプションよりも個人的にはすっと入ってきました。
エンターテイメント映画としては十分にOKなんじゃないかと思います。