映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】女神の見えざる手(2016)

2016年。

 

特定の企業や団体の利益のために政治家に有利な政策を実行させる活動に従事する一人の敏腕ロビイストの女性を描いています。

 

銃賛成側と銃反対側の攻防が全編に渡って繰り広げられますが、命懸けの戦いを女性はしています。命懸けというか自分の今まで積み上げてきたキャリアを賭けてです。

 

最初は小難しい言葉の羅列が登場人物の口から矢継ぎ早に飛び出し、大丈夫か?と思いきや、ストーリーの面白さにぐいぐい引き込まれました。

 

 

一言言えば主人公は恐ろしい女です。あまりに見事な計画でショーというか一つのエンターテイメントになっています。利用できるものは倫理とか関係なく利用し、自分の触れられたくない私生活暴露もいとわない。結婚出産とかそういう普通の女性が経験するような事を全て犠牲にして挑む姿がカッコいいです。もう最強です。

 

 

クライマックスの丸顔のメガネっ娘がスパイだったことが判明し最後の大逆転につながるシーンは鳥肌が立ちました。毛穴が開いて体毛がゾワっとする感覚。矯正施設行きになりましたけど完全勝利。まさに肉を切らせて骨を断つ。しかし切られた肉は彼女のキャリアでもあったのでホントに命を賭けないと勝てない勝負だったんだと思います。

 

前哨戦で勝つも敵も切り札を出してきて逆転され、その切り札に対して逆転する切り札を切るという情報戦、心理戦はとても見応えがありラストの展開にはしびれました。マイナーな題材なのにここまで昇華したのは見事しか言いようがありません。

 

こんな映画あったんですね。