2007年。
マーク・ウォールバーグ主演。
政府の陰謀で嵌められたシューターの復讐劇です。
感想は思った以上に見応えがあり面白かったです。
主人公のスナイパーとしての腕を見せつける機会は地味ながらも割とありましたし、ゴルゴっぽさが伝わってきます。
銃撃戦のアクションでも及第点は超えてますし、節目節目でド派手な大爆発が起こるので爽快。
展開もスピーディーで話も比較的わかりやすい。
ミッション中敵に襲われつつも録音して証拠を確保して、終盤で法での裁きを試みるという脚本もしっかりしています。
それが衝撃のラストへの納得にもなっています。
気になった点は亡くなった友人の彼女ですかね。
傷を縫ってくれたりと優しくしてくれるんですが悪党にとっ捕まってDVされたり(おそらく)レイプされたりちょっと救いようがない展開になります。
主人公はそれを知らずにペーニャといっしょに銃撃訓練してましたし。
で悪党に結局なすがままにされっぱなしという私にとってはちょっとそこが珍しいと思いました。
ちなみに劇中では主人公と色恋沙汰はラストまでなく、ラストにちょろっとオマケ的にあるくらいです。
登場人物の中に結構魅力的に映る人たちがいました。
主人公と同じ境遇の凄腕シューターは秘密的なものを喋ったあとに潔く自殺してある意味かっこいいと感じましたし、銃にとても詳しいおじいさんも本物っぽさがありかっこいい。
相棒ポジションのペーニャはおとぼけキャラに思えて文武両道において有能ですし、上司の姐御肌の人も出番は少ないもののいい人でした。
反面悪役のキャラクターは典型的というかテンプレ通りのわかりやすい悪人でした。ただ、その方がストーリーの都合上すっきりして逆によかったと思います。
なにより主人公が目的に向かってブレずに徹底的合理的に敵たちをやり込めていく姿勢とそれを可能にする能力がかっこいい。マーク・ウォールバーグの顔つき目つきも真剣でかっこよかった。
前半から面白く、面白いまま後半へと遷移していき情け容赦ないラストを見た際には謎の潔さを感じました。爽快な人殺し。天誅。
中だるみもなくテンポもよし、爆発あり、ゴルゴあり、容赦なしの潔さを感じるシューティングアクション
それがザ・シューター/極大射程です。