映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】激流(1994)

1994年。

メリル・ストリープ主演。

 

川下りを楽しんでる一家(妻、息子、夫)が旅先で出会った人と仲良くワイワイ。

しかし段々旅先の連中に疑念を抱くようになり・・・と言う流れです。

 

まずお父さんが意外とがんばります。

家族サービスなんてやってらんねぇーみたいな仕事人間の建築家のお父さんがいて、主人公が妻なわけですが離婚危機で家庭崩壊寸前。子供も父に反発気味です。かまってくれないし約束破りの常習犯なんで。

 

そして旅先で出会った若者が逃走中の強盗犯だとわかるわけですが、妻、息子と父で途中で切り離されてしまうんですけど、いかにもインドア派な父親が予想に反してバリバリのアウトドアをこなしている図があべこべで面白いです。かなりの頑張りでクリフハンガーしたり、自力で火起こししたり、ありあわせのもんで大掛かりなトラップをDIYしたりとなんなんじゃこいつと思いましたがこういうの嫌いじゃありません。

 

この映画の一番すごいなと思ったのは激流の川下りシーンです。これ一体どうやって撮影したん?というくらいの出来です。特に終盤のガントレットと呼ばれる超難易度渓流コースを川下りするシーンは目をみはるくらいの迫力があり映像として単純にすごいです。

ガントレットをクリアせんとめっちゃ頑張る妻、凶悪犯その1、その2は強い絆で結ばれた仲間のようで、事前知識なしでいきなりこのシーンを見た人は男二人が凶悪犯だとは誰も思わないでしょう。

 

そしてガントレットを凶悪犯と一緒に制覇して3人でやったぜ!ひゃっほう!と喜びを分かち合いますが、それはつかの間でもう次には殺し合いが始まるという落差に少し寂しさを感じました。

一生懸命頑張ったけど所詮は呉越同舟でやはりこうなる・・・まぁしゃーないですね。

 

インドア派の皮を被ったアウトドアお父さんは家族を守るために懸命に戦い、妻の協力もあって勝利。家族仲は修復、めでたしめでたし・・・となります。

 

序盤は正直訳あり家族のアウトドアという感じで退屈めでしたが、お父さんの意外なキャラと渓流の迫力も手伝って終わってみればそれなりに楽しめました。

 

とにかく渓流の映像迫力がすごい、それが激流です。