2012年。
北欧の至宝主演。
18世紀デンマーク王室で実際に起きた不倫スキャンダル事件の実話ベースドラマ映画です。
イギリス王室からデンマーク王室に嫁いだ王女。しかしデンマーク王はクソ野郎。
ドイツの町医者のマッツ・ミケルセンが王と仲良くなり王を影で操ります。
その結果農民解放とか拷問の禁止とか市民にとっていい方向に政治を向かわせます。
しかし貴族は既得権益を脅かされることを恐れて反発するも、王とマッツの結束は固くそいつらを掃討。
そんなつかの間のめでたしめでたしが前半です。
この後カオスになってきたりするのでここで終わってればなぁと後から思ったりしました。
マッツは王妃と出来ていて彼の子供を身ごもったりしちゃいます。この時すでに王と王妃の夜の営みがまったくないということは王室全員が知っています。そんなんですから懐妊=マッツの子というのもすぐわかっちゃいますんで偽装工作で夜の営み復活させたりするくらいマッツと王の仲は強い結束で結ばれています。
王はマッツの言いなりで、王妃のことをママと言っています。勃たないのは王妃に母性を感じていたからかもしれません。
その後枢密院を追い出されたハゲが暗躍。マッツと王妃が不倫してるという記事を市民にばらまいたり、皇太后や軍事関係者を焚き付けてマッツたちを葬り去ろうとします。
最後まで王はマッツの逮捕に署名しませんでしたが、力技でサインさせられちゃいマッツは逮捕、拷問の末に断頭。鬱エンドかと思いきやエピローグであのクソ皇太后やハゲが息子たちの手によって追放され、マッツの政策を更に拡張した改革をしていく・・・というエンドでした。
ウィキペディアで調べた所マッツの役をやっていた人は権力を手にしてからというものの結構なクソ野郎っぷりを発揮したそうですが、劇中ではまろやかに描いていて演じているマッツも枯れたイケメンなんであまりこの人物に悪印象はなかったですね。実際王をそそのかしてるんですけどやってることは市民のためになることばかりなんで。しかしその結果眠れるハゲを起こしてしまった・・・
しかし市民のためを思ってやっていたのがいつの間にか違ってきてスキャンダルを契機にはめられ結果国民から反発されてしまうというところが皮肉です。
あと途中でいろいろifを考えもしました。
もしマッツが聖人君主で王妃に手を出さなかったら・・・とかマッツが同性愛者で王とできたらどんなにカオスになるだろう・・・とか
中盤は結構ハラハラして見てましたね。いつ不倫がバレて王との友情に亀裂が入るのかと・・・しかし実際は不倫がバレても王を取り込めるくらいの関係性を築いていて取り巻き連中にやられましたね。
でも映画の途中でマッツの人の人生が気になって調べちゃったんでこうなることはわかっていたんですけどね。考えても見ればネタバレなんで史実映画は映画の途中でその人物について気になっても調べないほうがいいですね。
見終わって爽快感とかすっきりとかいう感じのしないどんよりとした映画でしたがストーリーはわかりやすく割と楽しめました。