2013年。
リングを彷彿とさせるホラー映画。
いろいろあって崖から落ちて死んだ怨霊がいろいろトラブルを引き起こします。
その怨霊はMAMAといい母性のある貞子っぽい感じがします。
ストーリーもリングに似ていて悪霊の正体を探っていく博士がいてMAMAの正体を探り、突き止め100年前の人だということが判明していきます。
でもそれはサブストーリーで、メインはMAMAに5年間育てられた姉妹とひょんなことから二人を育てるようになった恋人とのやりとりです。
冒頭は精神錯乱で娘姉妹を殺そうとした父がMAMAにやられ、MAMAはその二人を育てます。どのように育ててるのか?というような描写はなくいきなり5年後・・・となります。
姉妹の父の弟のおじさんと恋人が精神科医のおっさんに家を提供してもらってそこで4人で暮らすことになります・・・が、案の定ホラー現象が起こります。
まもなく弟は入院という形でストーリーから退場(最後に戻ってきますが)し大半は弟の恋人アナベルと姉妹の交流の場面になります。
最初アナベルは姉妹に対して全然でしたが、ゆっくりゆっくりではありますが愛を持つようになり最終的に母性に目覚めます。
そして母性の悪霊VS母性の主人公のどっちの母性が強いか対決が最後にあって・・・という流れです。
しかしその後のひねくれたラストの展開にぽかん。
MAMAの実子の遺骸をMAMAに手渡してMAMAが悪霊からまっとうな幽霊に戻って成仏でもするのかと思いきや、妹のリリーがまんま~!と呼んだらその遺骸を投げ捨て、姉妹に猛スピードで襲いかかるMAMA。道連れにしようとします。悪霊に生命エネルギーを吸い取られて満身創痍のアナベルが地べたに這いつくばりながらも必死に近くのヴィクトリアの服のヒモの部分を掴んで渡さんと必死の抵抗を見せます。
ヴィクトリアはアナベルを選び、リリーはMAMAを選び。MAMAとリリーは崖の下に落ちていく・・・というエンド。
劇中で姉妹が別々の道を行くであろう伏線はありました。姉のヴィクトリアはどちらかというと人間寄り、娘のリリーはMAMA寄りという描写が伏線だったんですね。
でも正直このラストが落とし所のような気もします。ひねくれを感じますけど。
途中でMAMAの毒牙にかかって何人か死んでますし、最後の最後でそんなMAMAが改心(的なことを)するというのも物足りません。MAMAが劇中で人殺しをしてなければきれいな成仏エンドも有りだったかもしれませんが・・・
ただ、怨霊になるほどのすさまじい母性を持ちながら実子をポイ捨てはどうなのかと。
後味は悪いですがこの少々納得のいかないラストは逆にインパクトある終わり方でもあり、見終わった後に考えてしまいました。
見終わった後の感じは良いものとは言えませんがホラー映画だからまぁこれも有りかなと言うのがMAMAという作品の印象です。