映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】A.I.(2001)

2001年。

ハーレイ・ジョエル・オスメント主演。

 

20年近く前にCMでやっていて気にはなりつつもいつの間にか20年近く経過し今見ました。

 

子供が植物人間になり悲しみに暮れた夫婦。ある日精巧に作られた人間にしか見えないロボットをロボ会社から提供されます。

 

しかし本当の子供が奇跡的に目覚めます。いらない子となったオスメントロボは濡れ衣の連続で危険分子とみなされてママに捨てられちゃいます。

 

そこで人間になれば本当の子と同じように愛してもらえるというなんとも健気な理由から人間にしてくれる(と思い込んでる)ブルーフェアリーを探すことになります。

 

途中でジュード・ロウロボと元いた犬ロボと一緒に行動して冒険を繰り広げる展開がまず意外でした。

てっきりロボと人間は何が違うのか?というような哲学路線で進むかと思いきや、アドベンチャー展開にかじを切ったのが意外でした。

幾多の苦難を乗り越えやっとのことで生みの親と言える存在と邂逅します。

そこでは大量のオスメントもどきが飾られていました。

 

ここらへんはゲームのファイナルファンタジー9とすげー似てんなと思いました。FF9の主人公ジタンは遠い記憶にある青い光(=故郷)を求め、そこにたどり着いたときには自分と同じようなやつがいっぱいいたみたいな展開があります(あと人工的に作られた存在でもありました)。

 

しかし生みの親に会っても人間に戻れない真実を知り絶望のまま入水自殺。そこでブルーフェアリーを見つけます。小型潜水艇に乗ってずっとブルーフェアリーに祈り続けるという図で終わりかと思いきや、いきなり2000年経過。

 

2000年の時から目覚めたその世界は全てが変わっていて人類はとっくの昔に滅んでるという世界に。高度なAI的な存在がそこにはいて絶滅した人類再生計画みたいなのが繰り広げられていて、またロボに触れるだけで記憶を読み取ったりする力がありました。そして人間を再生できるがそれはたった1日だけという事実を知ります。その1日が終わったらもう二度とママとあうことは出来ません。

 

高度なAI的な存在はオスメントの母に愛されたいという願いを叶えます。

オスメントはあまり思い入れないオヤジと本当の子供抜きの世界で1日だけの母子水入らずの幸せな時間を心の底から楽しみました・・というストーリーです。

 

 

この映画はなんというか気持ち悪さを随所で感じる映画でしたね。見ていて気持ち悪いとか不気味とかなんか見ちゃいけないものを見せられている・・・そんなザワザワムズムズする感覚を得ました。

 

正直自分の感覚からすると自分のリアルの子供が脳死した心の傷を埋め合わせるために代替品としてロボの子供を持ってくるということに謎の気持ち悪さを感じますし、その後自分の本当の子供が戻ってきたから、ロボ子は内心ではいらなくて邪魔と薄々思っているであろう両親の本音が透けて見え、さらに自分の子供に危害を加えだしたからそれを大義名分にして返品(=廃棄処分)するかと思いきや罪悪感(自分の手を汚したくない)から中途半端に微妙なとこに置き去りにするというところに、人間のエゴというか汚さ(嫌な部分)をみて気持ち悪かったのかもしれません。あと自分の子供とオスメントロボが一緒にプールの底に沈んでいくシーン。オスメントは置き去りです。人間じゃなくロボなので人間優先は当たり前ですが、オスメントロボも人間のみためをしてるので絵的にオスメント可愛そう・・・という不快感があります。逆に無機質なロボだったらそこまでの不快感は感じないかもしれません。

 

こういうのってなんか自分の飼ってるペットを何かと理由つけて捨てる人間に対して抱く不快感、気持ち悪さに似てる気がします。

ペットもロボも所詮おもちゃなんでしょうね。私はペットも家族として捉えるタイプですので容易に線引して割り切れる人たちに対する気持ち悪さも若干あります。

 

あと単純に人間の見た目で人間らしくないオスメントロボが単純に気持ち悪い。

 

ママに見捨てられた後にオスメントロボは健気にも人間になりたいと願い、その願いを叶えてくれるブルーフェアリを探す旅にでますが、この健気さに救いがないというのが微妙です。創作なんで途中でまかり間違ってピノキオのように本当にオスメントがロボから人間になるという線も見てる最中にちらっと考えましたが流石にその線は薄そうだなと思っていたので一生懸命冒険するんですけど救いのない結末を予感しているので潜水艦で延々とブルーフェアリーの飾り物に祈っているシーンで終わりそうな雰囲気を出した時はうわ・・・やっぱ救いようのないストーリーだった・・・と納得の悲劇で幕を閉じるかと思いきやのまさかの2000年後。

ラストの展開はこれでいいのか?なんか無理やり美談にしようとしてね?なんか俺騙されてるんじゃね?と強引に救いのあるラストに持ってこようとしている脚本にこれまた微妙な気持ち悪さを感じました。

でも本人が満足してそうなので救いはあったのかな・・・と思うことにしました。

 

この映画は哲学的に捉えると難解で、細かいことは考えず母子愛モノとして捉えると単純に最後良かったなぁと思えるというそんな感じの映画に感じました。

 

昔CMで見て勝手に自分の中で作り上げたこの映画に対するなとなくのイメージとは全然違っていたものの、あの時見たかったA.I.ってこんな映画だったんだなぁ・・・というのが分かってそういった面ではスッキリしました。