【映画感想】ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を(2018)
2018年。
セリフがない映画です。
音楽や環境音、ふっふん、おほん、へい!みたいなのはあります。
90分とコンパクト。
舞台はどこかわかりませんが、線路上に洗濯物とか干してあって、列車が来る時だけ急いでそれを撤去するというようなことが日常的に行われている街での出来事です。
こういう街を以前世界まる見えあたりで見た覚えがあります。
そういうことなので撤去し忘れの洗濯物とかが列車にひっついてしまい、後で持ち主に返すために出向くという風習があるようです。
主人公はじいさんの車掌。
昼の業務のあと夜の業務の際に窓からちらっと女性が青いブラジャーを外しているちょっとエッチなラッキースケベな光景が主人公の目に止まります。
でも顔が見えず誰だかわかりません。
翌日、昼の業務をしている同僚の運転している列車に青いブラジャーがひっついてました。
同僚はそのブラジャーを服の上から着用して小躍りする変態でした。
そのため主人公は捨てさせますが、夜にこっそり拾って洗濯します。
主人公はくんかくんかするわけでもなく真面目に持ち主に返してあげたそうです。
そしてどうやら青いブラの持ち主を探し出すことを決意したようです。
主人公はブラジャー片手に片っ端から女性の家を訪ねたりします。
その青いブラジャーはどうやら超人気ブラジャーのようで、女性たちは自分のものでもないのに自分のだと嘘をつきます。
そしてなぜか主人公の目の前で青いブラジャー姿を見せます。
この街の風習なんでしょうかね。
しかしサイズがあいません。
その事を確認したらブラジャーを没収する主人公。
そんなことを続ける主人公。
ある日赤ちゃんのいる家の奥さんを訪ねます。
そこで赤ちゃんをあやしてあげたら奥さん喜びます。
しかしヤーさんみたいな夫に叩き出されてしまいました。
さてどうしよう?
次に主人公は下着屋でブラジャーを買いあさりブラジャー歩き売りを始めます。
その中に青いブラジャーを紛れ込ませて。
その方が持ち主探しの効率が良いからだと思います。
道中で若い子のバストサイズを測ったりするちょっとエッチなシーンもはさみつつ、さらに効率を上げるために子供と結託して医療機器を搭載した車で医者に扮します。
そして胸の写真を撮る機械でブラジャー判定を行うものの全部バツ判定。
最後にヤーさんの奥さんが着てやっとチェックできるようになるものの判定はバツ。
赤ちゃんをあやしてくれたお礼で奥さんとハグして車の外に。
下剤を飲ませた医者と看護師が回復して看護師がヤーさんを呼んで主人公はヤーさんとその取り巻きに追われます。
そして追いつかれ線路にチェーンで繋がれこのままじゃ轢き殺されちゃう・・・って状態になり、さてどうなるか・・・
そして青いブラジャーの持ち主が最後に明らかになる。
という流れです。
感想はシュールすぎ。
でもなんかほっこりしました。
終わり方もいい。
干してあるセットアップの青いパンティーの横にさりげなく伝説の青いブラを干してあげる優しさ。
数多の女性が劇中でブラジャー姿を顕にしますが、性的な反応を一切示さない主人公が面白いです。
設定も展開も意味不明なのでまともな要素を抽出して都度解釈することになります。
ただ主人公の一本気でクソがつくほどの真面目さを持つというキャラクター性が一見意味不な物語を成立させています。ブラを影でくんかしてるような変態だと物語が成立しなくなってしまいます。
主人公が持つその謎の紳士性のためかエッチなシーンがエッチに見えずもはや芸術に見えてくるというのも不思議。
アート作品を見てるって感じがしました。
ただ独特のゆったりとしたリズムのためか常に中だるみのような感じも。
日常系に近いものがあるのでこれはしゃーないですね。
かなり個性的な映画なので精神状態が良好でお暇ならばどうぞ。
ですね。