2000年。
ビョーク主演。
手持ちカメラでドキュメンタリー風のフィクション。
公開当時のCMを思い出しました。線路の上で歌ってる曲が流れてましたね。
この映画、以前テレビで見たように思います。
デヴィッド・モースが全財産の入ったクッキーの缶をチラ見するシーンは覚えてましたが全部見たか部分的に見たかすら覚えてませんでした。
最初っから不幸に見舞われる臭いをぷんぷんさせてますが、主人公セルマ(ビョーク・想像力たくましい徐々に目が見えなくなっていく病を持つ子持ちの女性)がビル(デヴィッド・モース)に金を盗まれてから物語は動きます。
彼が実にしょーもない理由で金をひったるってのがえ?と思いました。
ビルもクソだけどリンダ(ビルの嫁)もアレです。そんなバカみたいに買い物すんなよと。
そしてビルはセルマに呪いをかけるように罪を着せて終身刑→首吊エンド。
セルマもパニクって撃つなよ・・・と。
見終わった時、
私は何を思えばいいんだろう?
と思いました。
なんか矛盾してますが。
衝撃のラストも迎えるもぽかんでした。
ただ、死体がいきなり生き返って(空想の世界だけど)一緒にダンスしてモースが慰めてくれたり裁判所でタップダンスが始まったりするのが新鮮に感じました。
そこミュージカルにすっか!?という・・・。
機械の音とか筆記の音のリズムがきっかけでミュージカルが始まるのはちょっとワクワクします。
そういう演出も相まって常に遅れを取りがちで思考が追いつかない感じで観てました。
そして最後にアレ。
結果、私の感情は無になりました。
現実でいきなり非現実的な光景を目にした感じです。
目の前に映る映画のラストを受け入れられないからだと思います。
でも脚本の人工的に作られた感は感じてました。
こういう方向に持っていきたいのね、というような人為的な感じです。
でも自分のことを本気で思ってくれている(死ぬ時に泣いてくれる)同僚の女性やボーイフレンド的な人もちゃんといるんですよね。
正直もっとクソばかりの映画かと思っていたのでこの点は意外でした。
それだけにこの最悪の展開がもどかしい。
いじわるです。
胸糞悪い、救いがないというのは誰もが思うところだと思います。
でもなんかこの映画が言わんとしてることは違うところにあるんでしょうね(多分)。
セルマの願いは息子の目の手術です。
そのためにずっとお金(手術代)を溜めてきました。
お金はその後盗まれたり取り返したり目の医者や弁護士のとこに行ったりしますが、最終的に本来の用途(息子の目の手術)に使われたのが唯一の救いですかね。
でも願いはかなったけど自分はすぐこの世からいなくなってもう息子に会えないんですけど。
でもやっぱり後味悪い映画です。
あとビョークの演技は結構よかったと思います。