映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】ゴッドファーザー(1972)

1972年。

マーロン・ブランドアル・パチーノ

 

NYのマフィア世界が舞台で権力争いやファミリーの絆などを主に描いています。

尺は3時間と長め。

 

ドン・コルレオーネ役のマーロン・ブランドがいい味を出しています。マフィア回の頂点に君臨する人物で麻薬はやっちゃだめ、道徳と忠義を重んじているボスというのが伝わってきます。

ただ、死ぬちょっと前に相談役と会うときに髪ボサボサ、パジャマ姿だったのが印象に残りました。業界内でオワコン、落ち目と言われて近々崩壊を予感させるような”ほころび”を感じさせるナイスなシーンでもありました。

 

末弟で2代目になるマイケル役のアルパチーノの変化もいいですね。最初はいかにもカタギでマフィアとかやりませんよ的な感じで特に印象に残らない青年でした。最初アルパチーノが演じていたとはわからなかったくらいです。

 

それが父親が敵の銃撃で昏睡状態となり機転を利かせてさらなる襲撃を未然に防止したあたりからおっ?と思い始め、レストランで事前にトイレに隠してあった銃で二人を撃ち殺すところから流れ変わったなと思いました。

 

それからも抗争は続きますが、全体的にせかせかした感じじゃなく基本的には人間ドラマを描いていてアクセント的にバイオレンスシーンが挿入されるのでなんかマフィア映画という割には穏やかな映画だなという印象を持ちました。

 

ただその人間ドラマは面白いし、役者の演技もいいですね。元々継ぐはずだった一番上のお兄ちゃんが殺されちゃったあとマイケルが跡取りになるんですけど、老い先短いドンがマイケルにお前にはカタギの人生を歩ませてやりたかった・・・というシーンとかなんかできた親父だなぁと思っちゃいました。

映画の話からはそれますが、ドン役のマーロン・ブランドの若い頃の男前っぷりがやばいですね。

 

映画全体の感想としては、まだまだ序章と言った感じでやや物足りなさを感じました。2代目就任で終わってきりはいいし、三部作のようなのでそれはそれでOKですけど。

 

予想していたより静か、それがゴッドファーザーを初めて見た印象です。