2019年。
まさに泣けて笑える映画というのがぴったりな作品です。
社会人の息子を坂口、会社をやめて家にいるお父さんを吉田が演じています。
うまくコミュニケーションを取れない父と子。ひょんなことから親父にFF14をやらせようという光のお父さん計画を始動する子。
なんとかやらせることに成功。自分が息子だとは言わずにゲーム内でコミュニケーションを取り父親の意外な一面を見たり、仕事のアドバイスを貰ったり、逆に娘の彼氏の取り扱い方法について息子から父にアドバイスしたりとゲーム内で親子は絆を深めていきます。
そしてゲーム内でラスボスとも言える敵ツインタニアに挑むことを決意します。しかし決戦当日父が倒れる・・・という流れです。
私は普通にゲームをしますしオフラインのFFシリーズは軒並みやってるクチですがFF14はやったこともオンラインゲームをやったこともなかったんですけど、知らなくても全然問題ないです。逆に知っていたらしていたであろうツッコミをしないですんでる感すらあります。
親子間の微妙にリアルでコミュニケーションするのに原因不明の抵抗があるというのもうまく伝わっています。
ゲームを目の前にして勝手がわからず困惑するお父さんが面白い。最初にゲームをつなぐときにドライバー持ち出してテレビ裏でなにかしようとしたり、PS4のコントローラに音声認識させようとしたり、1週間でやめてしまった原因が意外なものだったり、ゲーム内でのかしこまった感じとか攻略本を購入して付箋張って勉強したり(表紙は裏返して見えないようにしてる)お母さんにゲームは一日一時間ルールを設定されてちょっと駄々をこねてみたり要所要所でほっこりする笑いを提供してくれます。
息子も息子で今にもやられそうな親父を見て我慢できずに父を守る(ゲーム内で)というのもいいですね。その後もアドバイスしたりしてます。
物語としても序盤で親子二人で倒すことの出来なかった暗闇の雲なんかの伏線を終盤で見事に回収して感動のフィナーレにつなげてますし、中盤も互いにゲーム内でメッセージのやり取りをして現実で抱えている問題を解決して中だるみを防いでいます。さらに決戦前に一緒に隣りにいてくれ・・・と言われてどうしよう・・・となったり親父が倒れたり結末の前に意外な展開がありいい意味で予想を妨げ最後のオチが読めない点もいい感じです。
正直期待していませんでしたが結構よくまとまっていてなかなか面白かったです。
見て損はないと思います。