映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】ジャック・サマースビー(1993)

1993年。

リチャード・ギアジョディ・フォスター

 

舞台は1860年代、南北戦争後のアメリカ南部のテネシー州の小さい農村。

6年ぶりに夫(ギア)が南北戦争から戻ってきます。

妻(フォスター)は以前と人が変わったと思いつつも夫を受け入れます。

 

夫はいわゆるクソ野郎だったのに新しく帰ってきた夫は別人のようにみんなから好かれる人物に。

はてさて?

 

夫は寂れた村を立て直すためにタバコ農園を作ることを提案。種を買い付けるために村人からカンパを募り種ゲット。

事前の約束で黒人にも農園をもたせるということを決めて彼は村の人々から英雄視されます。

しかし彼が別人じゃないかと疑っているやつもいます。

そいつは夫がいないときにジョディといい感じの仲になった青年でした。

 

タバコの農作業が始まります。

最初は害虫被害でうまくいきません。

 

そんな折、夫が逮捕。

殺人容疑です。

 

裁判が始まり、夫の正体が判明していく・・・

 

という流れです。

 

 

 

感想は意外といい映画だなと思いました。

靴のサイズが2サイズも違うこと、以前と性格が違うことはジョディもわかっていてそれでも愛します。

”新しく帰ってきた夫”を愛してしまったのです。

だから本物の夫じゃなくても別にいいのです。

 

終盤の裁判で夫の正体が判明。ラスト10分で語られることになりますが、実は別人でした(彼は罪人でしたが人生をやり直そうとしてました)。ただ別人とは思えないほど外見は瓜二つというくらい似ていて独房で4年一緒の部屋でした。そこでいろんな話をしてジョディたちの話も聞いてました。

現在本当の夫はすでに他人に殺されてます(ギアが殺ったわけじゃないです)。

 

しかし自分が本当の夫(殺人の被疑者)じゃないことを認めてしまうと自分は死刑を免れる(詐欺罪は免れない)けどジョディが姦通罪となり有罪、新しく生まれた子供は私生児扱いとなり親子離れ離れになってしまいます。

自分が本当の夫だと言いはればジョディは無傷、子供ともども一緒に暮らせる、でも死ぬという究極の選択を迫られます。

 

ジョディはそのことに気づき自分が有罪になっても構わないからと本当のことを打ち明けるように言い、正体を見抜いていた元カレの青年と連帯してそういう方向に持っていこうとしますが、夫は自ら絞首刑となる道を選びます。彼は今までの自分の人生が大嫌いで全く別人のまま死にたいという気持ちもありました。

 

裁判後、タバコ農園がうまく言ったという吉報が届き二人は喜びを分かち合います。

死刑を待つ身の夫にジョディが今からでも遅くないと最後の説得をしますが夫の意志は固く死刑は執行、彼は村の英雄として墓石に名を刻まれた・・・という感じで終わります。