映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】コラテラル(2004)

2004年。

ジェイミー・フォックストム・クルーズ

 

タクシー運転手のジェイミー(銃の扱いとかド素人、性格はいい)が殺し屋のトムをうっかり乗せてしまったことから騒動に巻き込まれるというストーリーです。

 

つかみは悪くなく割とするっと映画の世界観に入っていくことができました。トムが悪役という物珍しさも手伝って。

 

それからジェイミーとトムの奇妙な関係が始まり、ここをこの映画の売りにしてるのかなぁと思いましたがやっぱり殺し屋であるトムがジェイミーをいいように使っているという現実があってどうしても埋まらない温度差というものはあり、かゆいところに手が届かないもどかしさのようなものを感じます。

そして最後にジェイミーは一度切りしか会ってないけど好意を抱いている女性を守るために対決するという感じです。

 

中盤はこの奇妙な関係が悪くなく主だった中だるみは感じられませんでしたが、見終わったあと思うと若干退屈だったかもしれません。途中で冒頭に出てきた検察官の女の人(演:ウィル・スミスの奥さん)はいつ出てくるのかなぁとか本筋とは別の方向に意識が向いていた気がするので。

 

終盤、最後のターゲットが冒頭の女性検察官だとわかってからは結構面白かったです。

 

ただ、殺し屋トムがなぜジェイミー扮する運転手にそんなにご執心なのか理由に乏しい気がしました。

途中でデータをパクられて破壊されたり、暴走運転して横転とか結構なことをしでかされてるのに切られずお咎めなしで生きている点に主人公補正を感じます(他のモブは問答無用で殺し、結構出番の多かった刑事も容赦なく殺られてるのに)。

そういうところが微妙に気になりもしました。でもそれですとバディムービーにならないですけど。

 

傑作が放つ余韻とかはありませんが、鑑賞中それなりに没入できましたし、最後は多少ハラハラもしたので悪くはないと思います。トム・クルーズが悪役として死ぬというのも珍しいですし。