2014年。
アメリカの若い世代向けの小説が原作(ラノベみたいな感じ?)。
映画の世界観とか雰囲気はハンガー・ゲーム(2012)に似ています。人間が用意した箱庭で人間たちが命がけの脱出ゲームをするという感じです。
壁が一定の法則で動く迷路という点はキューブ(1997)っぽいです。開放感のあるキューブ。
主人公はなんかよくわからない場所に運ばれてきて、そこで3年くらい暮らしてる人たちに遭遇します。
月イチで新しい人が主人公のように運ばれてきます。同時に生きていくために必要な食料も送られてきます。
近くには巨大な壁があります。そこは迷路になっていて入り口もあります。
迷路のどこかに出口があるらしいんですが、入り口も時間が経過すると閉じてしまいます。迷路の壁は動いていて運が悪いと挟まれて死んでしまったりします。一定時間内に迷路の探索をして入り口に戻ってこなきゃいけないため足が早い人じゃないと迷路に入ってはいけないというルールを作ります。迷路探索係はランナーと呼ばれてます。迷路の中には刺されると頭がおかしくなってしまう毒を持つ巨大な毒虫がいるらしいです。
主人公はこの世界から脱出できるのか?という流れです。
後半に女性が投入されるまでずっと男社会が描かれています。そのため漢臭いかと思いきや爽やかな若い男が少なくないためかむさ苦しさはそんなにないです。というか後半に女性が投入されるも女性が投入されることで色恋沙汰とかはなく半ば空気のような存在なので途中から空気感が変わることはありません。
ストーリーは荒唐無稽な設定ですが、なんやかんやで先が気になります。迷路が舞台なんですが、迷路感はそんなにないです。というのもすでに先客の人が迷路の全貌を解明済みで彼が優秀なナビなので一本道感すらあります。
見ている最中は先が気になりましたが終わってみるとなんだかなーという気がします。結局前にどこかで見たような設定でああまたこのパターンかという感じ。現実離れした設定のためか粗や雑さが目につき没入感も削がれ気味。主人公補正によるご都合主義も散見されます。いいヤツキャラも最後に死んじゃいます。
とはいえ、基本的にわかりやすく物事が進んでいくので疲れることもありませんし、深めの勘ぐりを入れて頭がじんわりすることもありません。
頭空っぽにして先が気になる謎要素で最後まで引っ張っていくため途中で強い中だるみを覚えることも私個人としてはなかったです。途中で眠くなる映画というのもありますのでそこは褒められた点だと思います。
総合的にはまぁまぁかなという感じです。