1984年。
オープニングからしてファミリー層向けの娯楽映画かと思いましたが、実際見てみると非常に内省的精神的な映画で演出もホラー映画さながらでいい意味で予想を裏切られました。
主人公はドケチな富豪みたいな皮肉屋です。クリスマスは無駄遣いの日、貧しい人に寄付してくれと言われれば、牢屋や施設に入れとけ寄付はせん、貧乏人は余計な人口とか言い出します。
そんな彼が同僚の幽霊、3人の精霊に出会います。
そこで彼の過去、現在、未来を見ます。
過去では今はなき妹、破局してしまったかつての恋人の思い出、その恋人のその後を見せられます。
現在では彼と正反対の思考を持つ甥がみんなでクリスマスパーティーをやっている現場を見たり、自分の使用人一家が貧しくちっちゃい七面鳥しか食えないこと、子供のひとりがもうすぐ病死してしまいそうなこと、無知と貧困の話などが展開されます。現在の王様みたいな精霊はキャラ濃いです。
未来では自分の死後、自分がどのように扱われているかを知ります。
そして心を入れ替え本当に人が変わってしまいます。
内容的にはニコラス・ケイジ、ティア・レオーニの天使のくれた時間をちょっと思い出しました。
それにしても最終的な彼の人格は怖いくらい善人になっていてその過剰っぷりがある意味恐怖で見終わった後もいい映画だった!というよりやりすぎだろ!って思っちゃいました。