映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】壬生義士伝(2003)

2003年。

中井貴一佐藤浩市

 

新選組で剣術を教えていた吉村貫一郎が主人公の物語です。

 

ちなみに2002年1月2日にテレ東でやっていた渡辺謙主演の10時間の長尺ドラマ版(お正月にやってためちゃ長いテレ東の時代劇特番ですね)である壬生義士伝新選組で一番強かった男~は当時10時間テレビにかじりついて見てました。未だに思いますけど面白かったです。

 

ドラマ版では最初に雪降りしきる中満身創痍の吉村が大野次郎右衛門(故郷のおえらいさんで親友)の屋敷に辿り着くシーンが冒頭に描かれ、そこに至るまでの道のりを描いて後半で時がOPに戻り・・・みたいな演出をしていましたが、映画版は佐藤浩市演じる斎藤一が老人になった時系列で、偶然吉村のせがれと出会うシーンから始まっていました。

 

因みにドラマ版で佐助(お手伝い的な人)を演じていた村田雄浩さんが吉村息子の現在の姿を演じています。

 

構成的には、斎藤一の回想形式で吉村貫一郎との出会いから遡って語っていくという感じです。

最初は1番憎かった男みたいな感じで実際に第一印象がうざったくいきなり切り捨てようとします。それくらいなんかむかつくやっちゃなーみたいな感じでした。

吉村は貧乏すぎて冬をこすのもままならない家族たちのためとは言え、恥も知らずにお金お金と守銭奴っぷりを発揮します。

斎藤一が死体蹴りをするような同胞を斬り殺した際にも口止め料として金を掠め取ったりします。

 

しかし交流を重ねていくうち(中谷美紀演じる斎藤の女関連)に吉村に対して情を抱くようになります。

 

そして最後はこの男はかけ値なしに信頼できると思うくらい仲良しになります。

吉村が銃弾の嵐に飛び込んでいくクライマックス。

煙に消えた吉村、それが斎藤が見た彼の最後の姿でした。

 

その後は自害シーン、息子たちのその後についての話になります。

こういった構成はドラマ版と同じ感じでした。

 

ドラマ版は覚えてませんけど、映画版の自害シーンはちょっと尺が長いかなと正直思いました。ああ、泣かせにきてんなーと。もうちょっと短くても良かったかなと。

 

全体的には時代劇、家族愛、義の精神、斎藤との友情等ヒューマンドラマをバランス良く散りばめていて普通に高評価を得そうな作品だなぁとは思いました。

 

個人的には20年前の思い出補正、渡辺謙の眼力、演技、10時間をぶっ通しで見させるほどの面白さという具合にドラマ版のほうが良かったですかね。中井さんの盛岡弁?や、殺陣も良かったんですけど。吉村のどこかひょうひょうとした人の良さそうな感じは中井さんのほうが顔的にあってるかもしれませんけど。

映画も普通に良かったですけど。