【映画感想】 映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 ~サボテン大襲撃~ (2015)
2015年。
まだ旧キャストのクレしん劇場版。
ひろしが海外赴任となり野原一家はメキシコへ。しかしそこには凶暴なサボテンがいて・・・みたいな感じです。
前半は春日部の人たちとの別れとメキシコの観光。
後半はサボテン相手にモンスターパニック映画となります。
前半はやっぱり風間くんですね。まず幼稚園にてしんのすけがメキシコに行くことが園児たちに知らされるシーン。おそらく他のネネちゃんと、マサオ、ボーちゃんはメキシコについてよくわかっておらず、下手したら隣町くらいに思っているかもしれません。
そんな中知識のある風間くんだけはもうしんのすけと容易に会うことができない、もしかしたらもう会えないかもしれない・・・ということがすぐにわかり、一人深刻になっているという周りとの温度差があり、これが風間くんの魅力をかさ増ししています。
もうこの時点で風間くんええキャラやな~と思っていました。
そして別れの時。
風間くんは模試の勉強があるからと一人見送りに来ません。
一方春日部を離れる野原一家。成田行きの電車に乗ります。
風間くんが来ないことにどこか物足りなさを感じているであろうしんのすけ。
そして電車の窓の外に土手を走って見送りに来た風間くん。
しんのすけぇ~!!!
ヒーローは遅れてやってくる・・・
ベタ・・・見送り、列車、夕日の土手・・・
ベッタベタです風間くん。
しかし、オッケーです!!
そしてズッコケて鼻血を出しボロボロになる風間くん。泣きべそをかきながらも目はしっかりしんのすけのほうを見ています。
そこでやっと言えた見送りの言葉とかすかべ防衛隊永遠なれ。
風間くん、しんちゃんともに涙をこぼしながらも互いに春日部、メキシコをこれから守っていく意思表明をしお別れ。
普通にいいシーンでした。
このときばかりは風間くんサイコーにかっこよかった。
そしてこの時の防衛隊のバッチがまた最後の切り札になるんですよねぇ。見てのお楽しみ。
メキシコ到着後、観光パートから人食いサボテン襲撃パートに。ここらへんはなんというかアナコンダみたいな映画のテンプレにクレしん独自のノリ、おバカ要素をミックスした感じに。ただ茶化す感じではなく基本はシリアス。B級映画によくあるあのノリにやや退屈を感じましたが、そうは言っても枯れに枯れまくったパニック映画のテンプレに沿ったストーリー展開なので見れます。
ラスボスサボテンを倒すまでは結構苦戦して、籠城したり作戦を練ったりするシーンもあってピンチ度合いや緊迫感は割と感じます。最後はそれまで事なかれ主義だった人、足をひっぱり続けてきた町長とかも奮起してみんなで協力して一眼となってラスボスに立ち向かい、最後はしんちゃんが切り札を使い撃破。
少なくとも直近に見た巨大コアラがラスボスの劇場版(家族愛押しのやつ)の終盤よりはテキトーにあしらったりお茶を濁した感じもなく緊迫感やカタルシスもそれなりに得られたので一つの映画としては割とちゃんとしていてなんだんだで見ごたえはありました。
クソキャラの顔でかい言われてた町長もしんちゃんと組み合わせることで憎めないキャラに味付けされていて最後はなんだかんだで頑張ってましたしこのキャラもなかなかよかったです。
いつ出てくるんだと心待ちにしていた風間くんはスルーで終わるのかと思いきや最後の最後に申し訳程度に流石に出てきましたがもうちょっと尺を取ってほしかったですね。
映画のオリキャラである現地の人と野原一家の交流、共闘がメインの割になんで冒頭15分にあんなベタな感動シーンがあったのか・・・
なんかそこに若干のもったいなさとバランスの悪さを感じてしまいました。
総合的には普通よりちょっと上のクレしん映画という感じでしょうか(これまで数作品しか見てませんけど)。