映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】デイライト (1996)

1996年。

シルベスター・スタローン主演。

 

ポセイドン・アドベンチャーのトンネル版という印象です。

炎上し酸素濃度が低くなっていくトンネル内。制限時間は3時間の救出劇です。

そう救出劇なんです。トンネルの中に閉じ込められた人にスーパーマンはいません。スタローンがスーパーマンなんですが彼は事故発生時トンネルの外にいます。

 

その彼がトンネルの中に違うところから入ってみんなを助けようとする物語です。止めてもまた数分で動き出してしまう巨大な換気扇を掻い潜ったりしてトンネル内に侵入してみんなを助けます。

トンネルと言ってもただのトンネルじゃなく海底トンネルなので炎がどうにかなったと思ったら今度は水攻めを食らうことになります。

 

トンネル被害者の中には同僚のジョージもいます。しかしジョージはポセイドン・アドベンチャーで言うところの肥満体のおばちゃんポジションで形見をスタローンに渡して逝ってしまいます。しかし助かった人は結構多かったです。ワンちゃんを見捨てなかったのもよかったです。

 

最後スタローンとヒロインだけが水浸しのトンネルに残されてとんでもない作戦を実行に移しますが、そりゃね~よと思う突飛なもので絶対途中で死ぬだろこれと思いつつも成功します。

 

ポセイドンアドベンチャーと比べると落ちるなぁという印象。佳作という感じです。

【映画感想】ゾンビーノ(2007)

2007年。

 

ゾンビコメディーです。

ゾンビをペットにする方向性の映画。

 

舞台はゾンビと人間が共存する社会です。

人がゾンビに殺されるとゾンビになります。

ゾンビはショップで購入します。

人型のため奴隷制を彷彿とさせます。

 

 

イデアは突飛ですがストーリーは王道です。

私がいままで見た映画の中で言うと雰囲気はシザーハンズに似ていてストーリーは名犬ラッシーっぽい感じがしました。

 

ゾンビが制御装置関係なしに飼い主の子供と奥さんを食べなかったシーンはずるいですね。ゾンビいいやつじゃんってなります。

このシーンを見て子供の頃人間の手によって育てられたライオンが1年後大きくなったときに育ての親にじゃれついたりする映像を思い出しました。

普通の人は多分食べられちゃうけど育ての恩を覚えていて会いたかったよ~!と抱きつく姿に若干の感動を覚えました。

 

この映画の話にもどすとこの映画はテーマがゾンビですしコメディーなのでそこまでの感動はなかったですけどこの出来事をきっかけに飼い主の子供と奥さんとゾンビ(名前はハイド)の関係性がよくなっていきます。

 

そこから起承転結の転となる苦難に遭遇して結でハッピーエンドという王道構成です。

 

映像的にはゾンビが人を食べたりする際に四肢がもげたりするのでグロいです。生首も登場します。

 

結構好きなキャラはゾンビを彼女にしたゾンビにやたらくわしい眼鏡のおっさんです。新しいゾンビが出現しては家からすっとんできて銃をぶっ放します(命中率は悪い)。ちなみにそのおっさんの彼女のゾンビは美人さんです。

 

キャストでは奥さん役のキャリー・アン・モスがきれいです。彼女はゾンビといい感じになりますがあくまでプラトニックなものです。

ゾンビとのやりとりも過度にお涙頂戴にはせずに味付けもあっさり塩味なのもくどくなくていいですね。

 

グロ当たり前だし、子供がゾンビになった老婆を撲殺したり、ゾンビになった子供を車でふっとばしたり、草むらで銃殺したりと絵的には穏やかではありませんが鑑賞後の後味は意外にもいいです。

 

悪くありません。

【映画感想】追跡者(1998)

1998年。

逃亡者(1993)のスピンオフ作品だそうです。

トミー・リー・ジョーンズウェズリー・スナイプス、ロバートダウニーJr出演。

 

悪いやつにはめられた元CIAの黒人(ウェズリー・スナイプス)が汚名を晴らすべく追跡者(トミー・リー・ジョーンズ)から逃げ回り裏切り者を探すという物語です。

 

全体的にバランスのよい追跡劇で追跡モノのお手本のようです。見やすいのでテレビでやってたらついつい見ちゃう人も少なくないんじゃないかと思います。

 

おっと思ったのはロバートダウニーJr。貫禄こそありませんがひげなしでかっこいい。重要な役割も担っています。

 

印象に残ったシーンはスナイプスがスパイダーマンみたいにロープを使ってぴよ~んと屋根に移り走行中の列車に飛び移ってあぐらをかくシーンです。

 

缶コーヒーボスのおじさんも安定のポーカーフェイス。

飛び抜けたものこそありませんが最後まで飽きずに見れるいい映画だと思います。

 

 

【映画感想】ハウスシッター/結婚願望(1992)

1992年。

スティーブ・マーティンゴールディ・ホーン出演のラブコメ映画です。

 

ワンナイトラブで知り合った女が男の家に勝手に住んで溶け込みいろいろ起きる物語です。

 

まずスティーブ・マーティンが白髪のためおじいさんに見えてしまい、彼の父親も白髪なため白髪が白髪に息子と言っている図に違和感を感じました。

ちなみにマーティンさんは当時50手前なのでおじいさんというわけではありませんでした。ヒロインのゴールディ・ホーンはマーティンと同じ年に生まれてこれまた50手前なんですが50手前とは思えないほど若く美しく同い年なのにこんなに違うもんなんだなぁと思いました。

 

ストーリーはドタバタコメディーという感じで最後はきっとこの二人がくっつくんだろうなと予想がつくものでしたが、それなりに道中楽しむことができました。テンポもいいですし。

人によってはヒロインの性格が鼻につくという方もおられるでしょうけど、私自身はゴールディ・ホーンさんに悪いイメージは特にないため彼女のキャラが配役にあってるなぁというくらいのものでした。役柄は勝手に人んちに住んだり周り騙したりしますが、コメディなんで嫌な感じはしませんし周りの反応含めコメディーの肝となる要素なので享受し楽しむことができたのでよかったです。

 

バード・オン・ワイヤー(1990)の時も思いましたがコールディホーンさんはこのころ(50歳くらい)は全然美しい。欧米人はアジア人と比べて劣化が早いと言われているにも関わらずこのルックスを保っている彼女はすごいなと思いながら見ていました。

 

 

【映画感想】ビッグ・アイズ(2014)

2014年。

 

舞台は1960年代。

実話由来のゴーストペインターをテーマにした映画です。

売れない女性画家に目をつけたペテン師が口八丁手八丁で結婚して妻をゴーストペインターにして有名になってウハウハになります。しかし隠蔽と葛藤により妻は疲弊していき家庭内でいざこざが絶えなくなります。やがて夫の凶暴な本性が明るみに出て妻と娘はホノルルへ逃げ、そして裁判に・・・という流れです。

 

鑑賞中どうしても佐村河内さんと新垣さんが出てきます。だってまんまあの人たちの関係なんですもん。それにこの映画の公開もあの事件が明るみになったのも同じ2014年ですし。

 

しかし夫のマーケティング能力なしにはあんなに有名にならなかったというのも事実なんですよね。もうちょっと夫がうまく舵取りすれば・・・と思いましたが映画を見ているとどちらにしろ失敗する運命にある無理な計画ですよね。結局誰かを騙したり自分を騙すことは結局破滅に続くんだと思います。割り切れる人もいますが奥さんはそうじゃなかった。

 

怖かったのは夫がマッチを妻と娘に投げつけるシーンです。部屋の中に逃げても鍵穴から投げつけたりやたら陰湿です。

ビッグ・アイズの絵はホラーチックですが、まさかドメスティックホラー展開になるとは思いませんでした。

とはいえ、そのドメスティックなシーンは全体の比率で言えば少量です。

 

展開と言えば夫が前にも同じ手口で自分の女が描いた絵を自分のものとして発表していた前科があったのにはちょっと唸りました。

 

夫役の人の演技が面白く、特に最後の裁判パートでの小芝居というか茶番には苦笑してしまいました。

てか実際に二人に絵を描かせて見れば一発じゃんと誰もが思ったことでしょう。

 

個人的には構成が見やすくテンポもいい感じなので最後まで飽きずに楽しめました。

 

 

【映画感想】TIME/タイム(2011)

2011年。

ジャスティン・ティンバーレイクアマンダ・サイフリッド出演。

 

 

時間が通貨の世界が舞台のSF映画です。

現実世界のお金に相当するものが時間です。

時間を盗んだり譲渡や貸し借り(に伴う利息)もあります。

腕のタイムカウントがゼロになる(時間の残高がなくなる)と心臓麻痺で死にます。

時間のやり取りができるのは生きている時だけで死ぬと口座が凍結されるがごとく手出しできなくなります。そのため殺してから時間を奪うということができません。

 

また25歳になると老化がとまりそこから時間のカウントが開始されるという設定のためこの映画には年寄りが出てきません。

 

人々の生活区域は富裕層エリアと貧困層エリアにくっきり分かれていてまさにそこに暮らす人々はそれぞれ上級国民下級国民です。

富裕層のトップが時間を溜め込んでいたり搾取していたりしてます。

このいかれた社会システムをなんとかすべく主人公がなんとかする物語です。

とは言え主人公とヒロインの逃亡劇がメインです。

 

 

 

イデアは面白いと思いました。ですがそれは序盤だけであとはずっとどこかで見たような追われる系のアクション映画になります。そのため個人的には出落ち感を感じました。

逃亡中も時間を分け与えて買収したり奪ったり味方の間で残高を調整したりと割と主人公たちを取り巻く時間には動きがありますが、メインはアクションなのでこんなテクニカルな使い方があったのかというようなものはありませんでした。

個人的にはじっくり頭を使うようなストラテジックな時間の奪い合いが見たかったのでアクションメインになってしまったのはちょっともったいなかったなと思います。アイデアがいいだけに。

 

最後になりますが、ヒロイン役の篠田麻里子さんの吹き替えがアレなんで字幕のほうがいいです。

 

 

「映画感想」プルート・ナッシュ (2002)

2002年。

エディーマーフィー主演。

 

2087年が舞台のSFコメディー。

 

ながら見で最後付近まで見ては戻るということを5回くらいやった映画です。緊張感とか先が気になるとかいうのは一切ないのでついついながら見になってしまうのです。

 

主人公たちが陽気なのがいいですね。自分でも主人公の生い立ちとかよくわかっていないんですが、エディーマーフィーの顔と下條アトムの吹き替えを見ているだけで気持ちがウキウキします。

ヒロインも小うるさかったりヒステリックな感じもなくいい意味で癖がないため苛つきません。

 

そして最も良かったのはランディ・クエイド演じるブルーノというロボット。このロボのキャラまぁなんともチャーミングでかなり好きになってしまいました。

 

シーンではブルーノが両手にエディー・マーフィーとヒロインを抱えて月の上で凍ったところにスベロパリパ!スベロパリパ!みたいな元気なBGMを流してる車の運転手がそれを見つけるシーンはシュールで良かったですね。

 

最後もハッピーエンド。こうでなくっちゃね!

すべてが予定調和であっとなったりおっとなったりすることはないと思いますが全体的な雰囲気はいいし、キャラもいいので個人的には作業用BGMに半分なりつつも結構好きな映画となりました。

舞台の雰囲気とかはなんとなくトータル・リコールシュワちゃん)っぽいなと思いました。

そんな1990年代のおもしろSF映画の雰囲気が漂っていたので2002年の映画だと知ったときに逆に驚きました。