【映画感想」レオン/完全版(1994)
1994年。
ジャン・レノ、ゲイリー・オールドマン、ナタリー・ポートマン。
20年くらい前に見たかもしれません。
思ったのはレオンとマチルダの愛が独特だということです。親子愛のようでいて純愛でもあるような、あるいはその混合なのか。だとしたら純愛よりな感じがしました。
ストーリーはおおよそオチが予見できそうに作っていますがこれはあえてな気がします。主人公は殺し屋。最後の結末が予見できるからこそ、レオンがおそらく長くは生きられないであろう、レオンとマチルダのささやかな生活はいつか終わりを迎えるものなんだろう・・・ということが感じ取れます。だからこその切なさとか哀愁が全編に渡って漂っています。
ストーリー展開というより二人の心理描写がメインな気がします。
中でもマチルダ演じるナタリー・ポートマンの見せる表情、演技はただただ素晴らしい。お互いに水をかけあって騒いだりモノマネクイズなんかをやっている様は親子そのものなんですが、たまに見せる大人の女の表情には思わずどきりとさせられます。
ジャン・レノの表情もいいです。どう扱えばいいのか・・・でも愛しとるんだよな・・・みたいな困惑の表情が面白い。
ゲイリー・オールドマンもただならぬヤバさ狡猾さを垣間見せるような役作りをしていて見せるのうまいなぁと思いました。
でもやっぱりナタリー・ポートマンの存在がこの映画のレベルを何段階も底上げしているように感じられます。
余韻に浸れる映画。
名作と言われるだけはあります。