【映画感想】フォードvsフェラーリ(2019)
2019年。
実話ベース、カーレースを題材にした映画です。
1960年代が主に舞台。当時はレーシングにおいてクラッシュしたら即死は免れないという状況でレーサーは皆命懸けでレースに臨んでいました(今は知りません)。
フォード(自動車会社)の会長がフェラーリの創業者に侮辱されたことで絶対フェラーリをレースでぶち抜く!どんなにお金かけてでも!と火がついてレース用の車を開発するのがきっかけでその後の物語が進んでいきます。
デイモンはレース車開発の陣頭指揮を取るキャロル・シェルビーを、チャンベールは凄腕のレーシングドライバーを演じています。
探り探りの間柄でしたが途中で殴り合いの喧嘩をおっぱじめたりで仲良くなっていきます。
最初は負けっぱなし。でも改良やいらんことばっかする上層部のおじゃま虫をうまくあしらったりすることで段々勝てるように。
そしてクライマックスのル・マン24時間耐久レース、フォードVSフェラーリの火蓋が切って落とされる・・・という流れです。
感想は男同士の友情、現場と企業上層部との対立等の人間ドラマと迫力のレースシーンが結構上手くマッチしていてバランスが良く総合的にレベルが高い映画だと思いました。
クライマックスのル・マンは迫力ありますが思えばレースやってた時間よりもレース用の車を開発したりテスト運転したり現場と上層部の対立を描いたりしている時間のほうが長いため最初から最後までレースがいいという人はちょっと肩透かしを食らうかもしれません。
カーレースアクションはクライマックスで集中的に投入し、後は人間ドラマに徹しているという感じです。
最後のレースの結末も意外なものでラストも思わぬものだったので個人的には意外性がありました。終わり方もあんなに切なくなるとは・・・それほどデイモンとチャンベールの演技が良かったからなのでしょう。
デイモンがクレジット的には主役なのかもしれませんが、チャンベールの方が目立ってましたね。チャンベール好きとしては嬉しい所。評判通りのナイスな演技を見せてくれました。やっぱいいっすね彼。
手堅く高レベルという映画、私はレースに興味ありませんでしたけど、カット割りや編集の巧みさで素人でも見入ってしまう迫力があります。
人間ドラマ、ストーリー展開は優れていますのでレースへの興味の有無に関わらず見て損はないかと思います。