【映画感想】プラダを着た悪魔 (2006)
2006年の映画。
化粧品のCMのようなOP。私はプラダにもファッションに全く興味がないので楽しめるかどうか不安でした。
しかし、終わってみればかなりよかったです。
これは名作です。
アンハサウェイはファッションに興味ないのにファッションの企業に入社します。そこでファッション界のドンであるメリル・ストリープにいびられる中で成長していきます。メリルのパワハラは皮肉が中心で罵声を飛ばすわけでもなくどこか上品ささえ感じます。
ハリーポッターの原稿を入手するエピソードや記憶能力など主人公は先回りするなどして基本優秀なのは主人公補正だからまぁいいでしょう。
同僚の女性がいいやつなのがまたいいです。普段はバカにしたり悪態をついているわけですけど、悪いやつじゃないんです。彼女が影でどんなに努力しているかわかってるからアンのパリ行き話での葛藤が活きてきます。
ミイラ取りがミイラになるというのもテーマに含まれていてそれがあからさまじゃなくナチュラルに表現されてるのもいいですね。
エピソードが矢継ぎ早に展開されテンポよく話が進んでいくため飽きませんでした。あの時のあれはここにつながってたんだ!とかいうようなびっくりするような伏線はないものの淡々としている中そこに盛り込まれているエピソードが面白いので気になりません。
終盤メリルがピンチ!という展開になりますが、安易に主人公がピンチを救うという安易な展開に走らず、根回しして自身の力でピンチを脱出して彼女の威厳を保ったのはよかったです。
最後はアンが自分の生き方を自分で決めてストーリーにけじめをつけます。
そして最後に思いもよらぬメリルの真意が明かされ、すっきりしたENDになっています。
アンもかわいいし、メリルの演技も圧巻。ストーリーは淡々としていますけどヒューマンドラマはしっかり描かれています。
ファッション業界に興味がない人が見ても損はないと思います。