1999年の映画です。
テーマは湾岸戦争で、政治的メッセージ性の強い作品です。
面白いのは前半はそれを感じさせないようにエンタメ寄りの描写になっていることです。金塊探しや戦争がコメディなノリなので当初は戸惑いました。どう捉えたらいいのかと。
しかしこの映画の監督にとってはそれは後半への布石なのでしょう。後半部分からメッセージ性が強くなり、ここが肝になります。
事前に湾岸戦争の知識をある程度頭にインプットしてから見るのがおすすめです。
湾岸戦争はイラクがクウェートに進軍して多国籍軍(主にアメリカ)がクウェートからイラク軍を撤退させるまでの戦争です。かなり大雑把ですが。
アメリカはイラクの半フセインの人たちを焚き付けて対イラク軍のための戦力に混ぜました。
ただアメリカにとってはクウェートを助けて(イラク軍を追っ払って)戦争は終わりということで万々歳。現地でフセイン政権に苦しんでる人々へのアフターケアはおざなりなものでした。散々煽っておいて。
この映画ではその人達を助けるために上からの命令に反して動くアメリカ軍人たちが主人公です(最初は金塊探しが目的でしたが物語が進行していきそうなります)。
前半と後半の落差がすごい映画でしたね。前半と後半ではまるで別の映画を見ているようです。