【映画感想】ワイルド・バレット(2006)
2006年。
ポール・ウォーカー主演。
この映画は今まで見た中でもトップレベルに展開が忙しい映画です。もう脚本家がやりたい展開を一切削らずに無理やり一本の映画に強引に詰め込んでパンパンになった・・・そんな映画です。
なので余裕が全くない上に、謎の逆回し等演出はくどいくらいに凝っていて胃もたれする上に若干滑ってるし、中盤に出てくるチャイルドスナッフビデオを撮っていたと思われるサイコ夫婦のパートもやけにバックグランドが気になるけどストーリーに直接的に絡んでこない独立したパートのくせにやたらインパクトがあります。正直メインストーリー以上に。
クライマックスのアイスホッケーブラックライトステージもなんでこんなところにやってきたのか忘れましたし、そこでもめちゃくちゃカオティックな展開でもうぐちゃぐちゃになり収拾つかない感半端なし。主人公が9年も妻にすら内緒でおとり捜査していたというどんでん返し的事実が判明しますが、もう正直そんなことはどうでもいいです。ってくらいのぐちゃぐちゃっぷりです。
やっと一息ついたと思いきや前半に出てきた忘れていた小悪党たちが襲ってきてまた一波乱。隣家は爆発し、ポール・ウォーカーは瀕死の状態でダイナミック帰宅。主人公が死に映画でよく見るアメリカ葬式の絵からの実は生きてましたエンド。
あまりにも突っ込みどころ満載な展開が逆に面白く次はどんなとんでも展開を見せてくれるのか?という楽しみが次々と舞い込んできて正直クソだと思いつつも元気が出てきました。そして終盤ずっと思ってました。まだ終わらんのか・・と。
この映画はテレ東の先日のサタシネ枠(11月7日(2020年))に放送されたものですが、5CHの実況スレのログと同時並行して見ました。まさに実況にうってつけな映画です。
そのログもあり感想はめちゃくちゃ面白かったというのが率直なところです。
映画自体の出来は詰め込み過ぎで消化不良の胃もたれ映画なので決して世間的な評価は高くないでしょう。私も冷静にこの映画を見ちゃうともっとボリューム多すぎだし展開もはちゃめちゃなので微妙判定になるでしょう。
でも絡め手のような特殊な視聴環境により微妙どころか”何から何までぶっ飛んでいて元気が出てくる”という自分でも謎の高評価に大変貌。
映画の視聴方法としては邪道かもしれませんけど、この作品にはポジティブな印象しかありません。
ただオススメは出来ません。
タランティーノの映画が好きな人はオススメかも。本人も絶賛してたみたいですし。