映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】彼女は夢で踊る(2019)

2019年。

加藤雅也、岡村いずみ他

 

ストリップ劇場の社長が回想形式で昔恋したストリッパーとの出会い等を描きます。

 

ストリップという題材とファンタジーの融合というのが多少斬新です。

ストーリーは淡々としていて最初から最後まであんまり動いていない気がしました。

雰囲気系ですかね。

 

ストリップが題材のため、劇中に裸体が普通に出てきます。

なんならモザイクまで出てきます。

でもエロさはありません。芸術とかの美しさは感じられます。

美しさを描くことには成功しているんじゃないと思いました。

 

それにしても劇中でレディオヘッドのクリープが何回流れるんだい、というくらい事あるごとに流れます。

昭和の古き良き時代に、なぜか洋楽のレディへが流れて、その度に違和感を感じました。

エンディングももちろんクリープです。

監督はよっぽどレディへ好きなのでしょうか。

 

ちょっと同じようなシーンばかりで少しばかり退屈でした。

【映画感想】ドライブ・マイ・カー(2021)

2021年。

西島秀俊主演。

 

妻と死別した舞台演出家の日常を描いた作品です。

 

3時間近くある作品ですが、時間の長さを感じませんでした。あっという間の3時間でした。

 

雰囲気がアダルトで、序盤は性描写だらけです。でもそれは序盤だけでそれ以降は全くないです。

 

ストーリーがどうこうというよりかはいかに世界観に没頭できるか、浸れるか、ということがこの作品を楽しむポイントなんじゃないかと思いました。

 

私は浸れたため、時間が過ぎるのもあっという間でしたし、心地よい時間を過ごすことができました。

 

淡々としていますが、私は前半から退屈は感じませんでした。

そのままこちらも淡々と見ていましたが、車の中での西島秀俊岡田将生の会話あたりから、見入っている自分がいました。

 

その会話は半ば空想めいたたわいもない話なんですが、画面から伝わってくる緊張感がすごく、没入しきっている自分がいました。

 

サスペンスでもないのに、この緊張感が出せるのは素直にすごいと思いました。

 

その後も三浦透子の身の上話の真相なんかがありますが、個人的にはここがピークだったように思います。

 

最初は過剰な性描写に辟易して見るのをやめようかと思いましたが、最後まで見てよかったです。

【映画感想】犬部!(2021)

2021年。

林遣都中川大志大原櫻子

 

実在する大学の獣医学部のサークル「犬部」を題材にした作品。

実話ベース。

 

構成は、基本的には犬部として活動していたころから10年近く後の時間軸で進んでいき、折々、大学時代の回想を挟むという形になります。

 

主人公は、保護犬、保護猫の殺処分0を目指す獣医。

当時、獣医になるには動物実験で動物を殺さなくてはならなかったそうです。

そんな時代にも主人公は動物実験代替法という、何十例ものオペに立ち会いレポートを提出するという方法で獣医師になります。それくらい、殺したくないという思いが強い人物です。

ちなみに、そのオペシーンで主人公のモデルとなった獣医師さんが特別出演されていました。

 

ストーリー的には、多頭飼育で崩壊したペットショップがらみのエピソードの割合が多いです。

 

現在の柴崎(主人公の親友)が前半全く出てこず、なんでかなぁ?という疑問を持たせるのもうまい構成だと思いました。伏線は張られており、後半にその理由が明らかになります。

 

作風はのほほんペットものというよりかは、問題提起、メッセージ性の強いものとなっていました。

大学を卒業してからの理想と現実のギャップに苦しむ主人公たちが久しぶりに一同に介したことで、いい方向に動き出すというのもいいですね。

こういうことがきっかけで新しい何かが始まることってありますもんね。

 

演者では柴咲役の中川大志さんが精神崩壊するところの演技がなかなかよかったです。

 

思ったよりもずっしりきた犬映画でした。

 

 

【映画感想】岬のマヨイガ(2021)

2021年。

 

主人公は17歳の少女ゆい。毒親の父親から逃げるため家出をしている最中に東北の震災が。避難所で8歳の声の出ない少女と出会います。

 

この二人の少女を見ず知らずのおばあさんが助け、家に住まわせます。

人を信用できないゆいは最初やたらめったら優しくしてくれるおばあさんに対してなにか裏があるんじゃないか?と疑っていました。

ただ、ともに一家三人で暮らしているうちに、人となりがわかってきて、打ち解けていきます。

 

しかし、そんな平和も長くは続かず・・・みたいな感じです。

 

 

感想は、なんか細田守作品みたいだな・・・というものでした。

最初はトトロ的な感じなのかな?と思いましたが、カッパが出てきたあたりから雲行きが怪しくなっていきます。そしてクライマックスは細田守のバケモノの子みたいな世界観になってしまいました。

 

私はバケモノの子の後半部分があまり好きでないため、こちらの展開も同じく残念に映りました。

 

おばあさんがする何気ない話が後半の伏線になっているため、ちゃんと見ておいたほうが良かったですね。

 

前半はそういう伏線がちらほら貼られつつも、田舎のスローライフを描いているため正直退屈な感じは否めません。

 

中盤は千と千尋みたいな世界観になり、クライマックスは妖怪大戦争チックに・・・というのは前述のように微妙に映り、なんだか中途半端感が・・・。

 

最後はお決まりの町の人達の記憶が都合よく消えるといういままで幾度となく見たご都合主義。2021年の作品がゆえ、まだこのご都合主義な手法って使われてるんだとちょっと驚きました。

 

雰囲気は良いのは認めますが、個人的にはあまり合いませんでしたね。

【映画感想】映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021)

2021年。

クレヨンしんちゃん劇場版。

 

AIが効率的にエリート教育を行う学校にしんちゃんたちかすかべ防衛隊の面々が1週間の体験入学をすることに。

学園内の施設は豪華絢爛。

ところが、エリートポイントなるシステムがあり、エリートとして好ましい行動を取るとポイントが加算、NGな行動を取るとポイントが減ります。

 

元来エリート志向の風間くんは仲間がポイントの足を引っ張ること(特にしんのすけに対して)にフラストレーションがたまり、しんのすけと喧嘩をし、仲間から離れることに。

 

そしてエリートになるため魂を売り悪魔の誘いに・・・

という流れです。

 

 

今回のしんちゃんのストーリーの軸は謎解きメインだったように思います。

ちなみに私は真犯人の正体がわかりませんでした。

ただ、最後らへんの流れは読めました。

 

今回のメインは明らかに風間くん。

風間くんの出番が長い劇場版しんちゃんは割といい作品が多かった気がしますが、終わってみれば今作もなかなか良かったのではないかと思います。

 

気になったのがエリートという言葉に対してネガティブな点ですかね。

まぁ子供向け作品でよくあることなんですが、エリート=悪という風なステレオタイプな使われ方をしています。まぁフィクションなんで深く立ち入るとこじゃありませんけど。

 

ボーちゃんの恋物語、マサオが不良になるサイドストーリーの比重も割と高かったため、ネネちゃんがやや薄く感じました。

 

オリキャラの走ると変顔になる中学生の女の子のほうがどちらかというと目立っていました。

 

最後はドンチャン騒ぎになりますが、前半で各キャラに絡んだモブキャラの活躍場面もちゃんと用意されているため、まとまりが感じられました。

 

個人的にはちょっと”ケツが過ぎる”というくらいやたらめったらお尻が出てきてちょっと辟易しましたが、全体的にはいい感じなんじゃないかと思いました。

【映画感想】マスカレード・ホテル(2018)

2018年。

キムタク、長澤まさみ

 

刑事のキムタクがホテルマンとしてホテルに潜入して仲間とともに素性を隠して犯人探しをするという感じのストーリーです。

 

犯人探しの過程で怪しい客たちのエピソードをオムニバス的に描いています。ここでゲスト俳優たちをどんどんお披露目という感じ。

 

ストーリー進行で長澤まさみと多くの時間を共有することでホテルマンとしてイロハを覚えていき、二人に同僚以上恋人未満のような友情が培われます。

 

テンポが早く原作がミステリー小説ということもあり細かいことは諦めてました。なので事件の概要すら頭に入ってないままながら見を続けてました。

 

でも最初から最後までずっとメインストリームという感じじゃなくスカ犯人のオムニバスエピソードで構成されているため意外と見れちゃいます。

 

結局最後まで発端となる事件について頭に入れてないままで、トリックとか犯人は誰なんだろう?気になる~という感情もないまま見終わってしまいましたが、悪くなかったです。

何気ないセリフが伏線になっててそれが終盤にちゃんと回収されたりと基本的ですが見てて気持ちいいと思える要素が備わっているため見やすかったです。

 

ぼ~っと気軽に見られるミステリー映画でした。

【映画感想】トゥルーナイト(1995)

1995年。

リチャード・ギアショーン・コネリー

 

アーサー王とか円卓の騎士とかそういうのがモチーフの中世を舞台にした映画です。よくファンタジーに出てくるようなそんな世界観です。

 

剣や馬でバトルするような中世戦争映画というよりかはどちらかというと主人公がプレイボーイでラブロマンスがメインな気がします。バトルシーンよりキスシーンのほうが画面から伝わってくる監督や撮影者の気合が5割増しくらいに感じられました。

 

序盤で主人公と王女のヒロインが出会い、ああもうこれは絶対後にくっつくパターンだわと思いました。

その後王女ヒロインはショーンコネリー演じるアーサー王の妃になりますが、私は最初ながら見だったためショーンコネリーが王女のお父さんかと思いきや結婚相手だったんですね。

そして案の定不倫に。ただガッツリベットシーンとかじゃなくキス&包容くらいの演出でたまたまそこをアーサー王に見られたという感じなんですが、打ち首獄門に。なると思いきや敵の軍勢が攻めてきて・・・となんともご都合主義な展開です。

 

そして最後は邪魔者が死んで二人は結ばれました(そこまでは描いてませんが絶対そうなる)みたいなしょーもない展開です。

チャンバラもそんなに迫力がありません。

 

以前見た記憶がある映画でしたが微妙でした。