1994年。
名犬ラッシーの実写映画版(1994)です。
物語:
都会から親族(主人公から見て祖父)のいる田舎に主人公一家は引っ越します。父母兄妹。
車で向かう道中コリー犬を見つけます。妹にねだられ飼うことに。兄は消極的。
兄は思春期(中2)。母は逝き父は再婚。まだ幼い妹は新しいお母さんとうまくやっていますが兄は素直になれません。
父は新天地にはるばるやってきたものの思ったような仕事が出来ず。主人公(兄)の学校には嫌なやつがいて、その親父は羊飼いで親子揃って嫌な奴という状況です。
このままじゃ下手したら詰みという状況を犬のラッシーが好転させていくという奇跡の物語です。
主人公は最初は擦れていますが、ラッシーと交流していくうちに素直になっていきます。またラッシーの導きにより亡き母の夢を叶えるべく動き、一家は羊飼いに。しかし嫌なやつが一家が同業者となりひと悶着・・・というようなストーリーです。
まず思ったことはラッシーが有能すぎるということです。人語を解して家族をいい方向に導きまくっているため非現実感を感じずにはいられません。母の名前が彫られた木や母の日記に誘導したり、嵐の中飛び出した主人公を助けるために2Fから飛び降りて連れ戻したり、牧羊犬として活躍したり、悪い奴らに納屋に閉じ込められても自力で脱出したり、溺れた主人公を泳いで助けたりと相当優秀、優秀すぎるほどです。
悪役はわかりやすく、悪ガキにくそオヤジの一家で夜にこそこそ犯罪したりします(小悪党という感じ)。こんなのがご近所でしかも地元の名士なんです。そんなに目をつけられたとしたら現実だと引っ越し一択だと思います。
どう落とすんだろうとおもったら悪役の子供が海に溺れて主人公が助けようとしてその行為に悪役一家全員が手のひら返して会心していい人になるという子供向けアニメのようなものでした。死んだかと思われていたラッシーはやっぱり生き延びていました。優秀なので。
しかしそれも当然の話なわけです。この映画の原作の名犬ラッシーはもともと子供向けで日本でも子供向けアニメとして世界名作劇場で放送されていたこともありました。なので有能すぎるラッシーや単純なストーリー展開にケチをつけるのも野暮というものです。
年端も行かぬお子との鑑賞にはうってつけ。
ややバイオレンスなとこもありますが親御さんが対応に困るようなシーンもほぼなくお子様とも安心して見られる作品のひとつです。