映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】映画 ビリギャル(2015)

2015年。

 

一時期界隈を賑わした作品の映画版。

有村架純主演。

 

落ちこぼれのギャルが頑張って勉強して慶応大学に受かる話です。

 

感想ですが普通に泣きました。

明らかにエピソードは盛りに盛られて特盛という感じで脚色三昧で加工しまくってる感じというのが伝わってくるものの本質は不特定多数の人に響くような題材なので気づけば主人公に受かってほしい!と応援しています。

作り手の誘導に私はまんまとハマってしまいました。

 

破れた自分の夢を息子に押し付ける親父、甘やかしすぎな母、存在が空気の妹、グレる弟が主人公さやかの家族です。

前半クソだった親父は後半で改心、母も芯の強いところを要所要所で見せます。妹は空気、弟も野球に洗脳された人生から脱却し自分を探す旅に出はしませんが、親父の手伝いをし仲直り。

 

 

とりあえず有村架純の表情、演技がなくてはここまで感情移入できなかったかもしれません。クズ系ギャルからがんばり系ギャルに変わっていく様を見事に演じきってました。

 

頑張っても結果がついて来ない時の焦りは誰しも体験したことがあるんじゃないかと思います。心の支えである母の期待にも応えなきゃいけない、でも結果はE判定、いつまで経ってもE判定・・・どこまで続くのE判定・・・・

となり心がポキっと折れてしまうところ(その後の復活含め)が見どころの一つだと思いますが、多少強引な持っていき方(やや誇張気味だったりドラマのテンプレとか)なんですけど王道の手法なので細かいことに目を瞑れば感情移入は容易いです。

 

そしてそういうのの積み重ね、蓄積で最後に感動を爆発させる、その手法に私はハマったというわけです。

 

良かったメインキャストですと伊藤淳史。ドラマの電車男で一斉を風靡した彼です。

今回の彼は電車男が成長したような塾講師を演じています。

生徒に親身になって寄り添う講師像は彼の元々持つ素養とマッチしていてはまり役だったと思います。

ただ、最後に慶応受かって上京する主人公を乗せた新幹線に土手で手を振るシーンはう~んと思いました。やりすぎなんだよなぁ~と。合格までは目を瞑ることができたこういう演出なんですけど喉元すぎったあとにやられると途端に冷めてしまうですよね。

 

個人的に安田顕の役が地味に好き。悪役に描かれてますけど居眠り公認したりするギャップが良い。最後の全裸の約束を守るカット、ここは別にしなくてもいいのに・・・という感じ。

 

それでも終わってみればスッキリ晴れやかに気持ちになります。涙のおまけ付き。

私はおっさんで受験からは程遠い生活をしていますが、若い世代が見るとまた違ったフレッシュな印象を持つ(のかもしれない)、そんな映画でした。