映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】戦場からの脱出(2006)

2006年。

クリスチャン・ベールマシニストの時のように30kg減量した作品。

 

舞台はベトナム戦争下のラオスの捕虜収容所。

序盤は拷問シーン、中盤はかなりの悪条件の中での脱出、終盤は相棒とジャングルを彷徨う様が描かれます。

 

収容所の場面が多いです。捕まってから脱出まで仲間たちとの談笑や計画を練るシーン。

 

ドウェインという囚人と終盤は行動を共にします。全部で6人くらいのグループでしたが他の人はあっさり裏切り勝手にどっかに行っちゃいました。所詮烏合の衆なんでそこは納得しました。ただ残りの4人の行方、最後にどうなったかの描写は作中にはその後一切ありません。

 

イカダを一緒に作ったりしていたドウェイン。作中通して相棒のポジションなんですが、いきなり現れた現地人に太もも?あたりを斬られ、ベールはナタか何かを振り回してトンズラに成功。

 

もうどうにも出来ない、逃げるのが精一杯という状況で今までずっと励まし続けてきた相棒をその場に放置して全力疾走で逃げるシーンは個人的にちょっとした衝撃でした。え?見捨てるの?って。

 

でもホントどうすることも出来ませんし、自分の命だけで精一杯。しかも所詮収容所での付き合いしかないし、できれば助けたいけどという気持ちは勿論あったと思います。

 

でも、そんなことを考えていられないくらいの一目散っぷりはたしかにリアルです。

 

その後どうなったのか直接的な描写はありませんけど、すでに相棒は満身創痍の瀕死状態。すぐに失血死したものと思われます。

 

脚が寒いよぉ・・・と言ってまたドウェインが以降の場面に出てきましたが、わかりやすく幻覚とか幽霊っぽい描写がされていました。

 

たしかにリアルですけど、悲しいほどあっさりしすぎてこの展開を受け入れることが出来ず遅れを取りました。

 

その後のベール救助シーンもあっさりしたもの。本人はめっちゃ喜んでいますけど、こちらとしては若干温度差を感じました。

 

 

もうそこからはUSA!USA!モード。THEハッピーエンドでした!ってな感じで終わりますけど、個人的には収容所で苦楽をともにしていたあの連中の行方や、相棒ドウェインのことも時々でいいので思い出してください・・・的な思いが強めで、そっち(ハッピーな方向性)に思考が行かないというのが正直なところでした。

 

 

クリスチャン・ベールは減量のみならず、うねうね動いているミミズをむしゃむしゃ食べている描写とか蛇をむしゃむしゃ(ちゅーちゅー?)している描写があります。後者はともかくとして前者の罰ゲームのようなあのうねうね動いているミミズ群はCGじゃないっぽいんですよね。役者根性でベールならやりかねないし。

 

 

感想はう~んと言った感じですね。監督との温度差を感じずにはいられませんでした。

どこか煮え切らないモヤモヤの残る脱出劇でした。