映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】ミザリー(1990)

1990年。

ジェームズ・カーン主演。ゴッドファーザーで長兄ソニーを演じてた方ですね。

 

世界的有名作家の主人公が吹雪の中運転中に事故ります。アニーという小太りの女性に救われますが両脚複雑骨折で歩けなくなりベッドの上から出ることもままなりません。彼女は主人公の大ファンを自称し献身的に主人公を看病してますが度々癇癪気味になりサイコな面をみせます。そういうことが続きこりゃやばいということで体を引きずって逃げ出そうとしますが彼女は意外と抜け目なく脱出手段、連絡手段を塞がれて脱走は無理ゲーでした。さてどうなる・・・という流れです。

 

感想は面白かったです。ストーカーがターゲットを監禁するという話ですが登場人物が少なく密室でのやり取りが多い中2時間テンションを維持し続けるのはすごいです。制作陣、役者さんの技量の高さを感じます。

 

ストーカーのおばさんアニーが強烈です。いきなり私のペットのミザリーちゃんよとか言って豚を連れてきて主人公に紹介して自分でもブヒブヒ言いながら退室したりとのっけから頭のネジが飛んでるようなヤバさをぷんぷんさせてます。そしてだんだんそれがあからさまになってきます。

主人公は動けないという絶望的状況の中、このいつ爆発するかわからない地雷おばさんの神経を逆なでしないように表では媚を売ります。裏では脱出の方法を探ったり脱出を試みたりしますが出られそうで出られません。また、捜索の手があと少しというところで届かなかったりともどかしくやきもきします。

 

やっと助けが来た(たまたま来た)と思いきやその助っ人になるはずだった人もおばさんに後ろから銃で撃ち殺されますし、台所から包丁をかっぱらってきて隙きをついておばさんを殺そうという算段をしてみますが見破られてしまいます。というか部屋を出たことすらとっくに見破られていました。

このおばさんこういうところやたら頭が回るんですよね。

あと外面いいし計算高い。そういうとこも怖い。

演じている女優さんの笑ってるけど目は笑ってないみたいなサイコパス的な(あくまでイメージ)表情の演技がうまいです。

 

逃げようとしたお仕置きで負傷した主人公の足をおばさんが思いっきりハンマーでぶっただくシーンは思わずこちらもぎゃああああと言ってしまいました。

そしてクライマックスの直接対決。この時のおばさんの顔を血みどろにしての鬼の形相はパッケージ写真にしてもいいんじゃないかというくらいブチ切れてて最高でした。

 

没入度は高めでスピルバーグの激突!を見た時のような独特の恐怖を感じられたので個人的にはよかったですね。