【映画感想】キング・オブ・コメディ(1983)
1983年。
ロバート・デ・ニーロ主演。
テレビショーのコメディアンを目指すめちゃくちゃ行動力のある男の物語です。
頭がぶっ飛んでて有名コメディアンにリア凸して暗に断られてもぐいぐい彼の所属事務所にテープを持ち込みます。
共感性がないというか空気読めないのかお払い箱扱いされている事にも気づかずに何度も事務所を訪れて出禁に。
それから彼はやっちゃいけないことにまで手を出してしまう・・・という感じです。
序盤がどこまで妄想なのか現実なのかよくわからない感じ(でも妄想だというのはわかる)でやばい感じを描き、中盤ではっきりと有名コメディアン本人から強烈な拒絶を食らい、後半で共犯の女とつるみ誘拐事件を起こすという流れになるわけですが、そこからの展開はなんとなく読めちゃいました。
コメディアン狙いの犯罪ということでジョーカー(2019)を思い出しました。ジョーカーといえばコメディアン役でデ・ニーロが出演していましたが、ああ、そういうことかとこの映画を見てジョーカーのキャスティングに納得感が追加されました。
ジョーカーとは展開が逆で妙にハッピーエンドなのも興味深いところです。
1クールのレギュラーより1回の伝説という芸人が日本にいますが、この映画の芸人志望は全人生をかけて夢を掴んだという意味で彼の上位互換と言えるかもしれません。また炎上系の迷惑Youtuber的でもあり、昔の映画なのに謎の”最近感”を感じ不思議な気持ちになりました。