映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】ケース39(2009)

2009年。

レネー・ゼルウィガー主演。

 

エスターっぽいホラー映画。

 

主人公は児童福祉課の担当者。

ちょっと普通じゃない両親に虐待疑惑があり、調査に乗り出す主人公。

両親は明らかに変です。

でも調査をのらりくらりと回避。

どうしても少女を救いたい主人公はやきもきします。

 

そんなおり、少女から電話があり、今にも両親に殺されそうだと言います。

急いで現場に急行する主人公。

 

今にもオーブンで焼き殺されそうになっている少女を友人の警察官とともに現場に突入し意外にも早く事態が解決します。

 

しかし、その事件解決はその後の地獄のような日々の始まりにすぎなかった・・・という感じの導入です。

 

 

悪魔のような少女を題材にしたホラー映画ということでエスターに似たようなものを感じます。

こちらの少女は割と直球で、エスターのように主人公の恋人を寝取ろうみたいな性的なことはせずにさっさと殺しにかかります。

 

ブラッドリー・クーパーが死ぬほど多いハエに襲われて死にゆく姿は印象的で心に残りました。

最後の展開はよくある感じです。

 

結局最後まで少女が一体何者だったのかは明かされません。

劇中では幻覚を見せるような能力の使い手だという描写はありましたが、主人公自体が最後はおぞましい悪霊のような姿を覗かさたりするものの、これです!というかっちりとした正体は明かされません。

 

またその幻覚能力にしても、物理的にドアが壊れたりしていた気がしますし、かっちり幻覚なのかどうかもよくわかりません。

ただ、落下したエレベーターが無事だったり、ゾンビに追われて回送のバスに避難するところでも運転手には何も見えていなかったので多分幻覚だったのかなぁとは思いますけど。

 

でもまぁ、要所要所で普通にびっくりできましたし、なんやかんやで悪くはなかったかなぁと思いました。

【映画感想】ファイナル・ゲーム(2014)

2014年。

 

飛行機事故で無人島に不時着したサッカー選手たち。

さてみんな生きて無人島から無事脱出できるのか・・・?

 

みたいな感じだと最初は思っていたのですが、心の弱い人たちが食料盗まれ事件等を経てだんだん精神をやられ邪悪になっていきます。

 

主人公の黒人は最後までまともな人間で、その邪悪になった人たちのリーダーと仲違いし、それぞれ別の島で生活をし出します。

 

ただ、邪悪側も全員邪悪というわけじゃなく、そもそもひとつしかない船をめぐる見解の相違でこうなりました。

どういうことかというと、その船を解体しないと食料が手に入らないというようなことになり、食料確保派と島脱出派に分かれてこうなったという感じです。

 

そして事件は起こります。

邪悪派の下っ端の男が、別に邪悪になってないけど自分の意思でそっちに行った女(邪悪派のリーダーの女)をレイプしようとします。

 

しかし反撃され、激昂。このクソアマ!と叩いたら動かなくなってしまいました。

そこに偵察しに来た正義側のおっちょこちょいのいじめれキャラの男と鉢合わせ、レイプしようとした男は自陣の気の弱い男(こいつも現場を見てた)にあいつが犯人だよなぁ~と威圧。

 

そのことは邪悪リーダーの知られることとなり、ここに戦争が開始されます。

邪悪側は正義側の島に渡り、キャンプを燃やします。

 

しかし、正義側リーダー・黒人主人公もそのことを予見し、対策。

見事に邪悪リーダーをも倒します。

しかし、邪悪リーダーはまだ生きていて・・・という流れです。

 

 

各レビューサイトを見るにおそらくクソ映画的な立ち位置かと想いますが、個人的にはそこそこ楽しめました。

精神がイカれた末に、バトルロワイヤルになり、最終的に仲間割れどころか戦争が勃発する展開に突入するのがイカれていていい感じです。

 

オチは正直予想通りでしたが、なにげに生き残った邪悪リーダーが島に置いてけぼりにされるってのは予想外でした。

 

けが人を切り捨てるとか切り捨てないとか(結局切り捨てる)、瀕死で苦しんでいる仲間をチョークで安楽死させたり、正義側っぽい主人公も最後ヘリがせっかく助けにきたのに邪悪リーダーのことを教えないで島に置き去りというように人間の汚いブラックな部分がちらほら見えてこういうとこ良かったです。

 

まぁでも暇つぶしの一本という感じでお金払って見るもんだとは思いませんでした。

【映画感想】キャラクター(2021)

2021年。

菅田将暉小栗旬

 

才能がない漫画家がひょんなことからリアルの殺人現場で犯人を目撃したことから始まる物語。

その経験をもとにした漫画を描いたら大当たり。一躍一流漫画家となり仕事場が億ションとなります。

 

その後菅田将暉が描く漫画を模倣した実際の事件が起き、警察が怪しみます。

警察で一番目立っているのは小栗旬です。もと暴走族で人と仲良くなるのがうまい刑事という役どころです。

小栗は漫画フリークで菅田の大ファンでもあります。

 

やがてリアルで菅田にリアル犯人(犯人も菅田ファン)が接触

次の物語のアイデアを提供。

漫画家とリアル犯罪者の共同作業が始まります。

 

しかし犯人が菅田と奥さんがいるところに押しかけたことで菅田の恐怖がピークに達し、小栗にゲロります。

 

さてどうなるか・・・という感じです。

 

 

感想としては結構面白かったです。

ちょっと犯人がチート入っててリアルならもっと簡単に捕まってんじゃないかと思いましたけど。

予想を裏切ってくるのが良いですね。

 

特に終盤はおそらく死なないで最後までいくだろうなと思っていた人物が死んだり、本当に襲われて血がビュービュー出たりと、予想の一線を軽々と踏み越えてくるのが良かったです。

 

奥さんが身ごもってるのが双子で最終的に襲われるんだろうなという予想を中盤で立てましたが、その後の展開でそうはならないか・・・と思いきや・・・というワンクッション入れてその線をなくしてから、またフラグが立つというのも良かったです。

 

最後は怖いですね。共犯者の落ち武者みたいな男はまだ捕まってませんし、あれから菅田と奥さんの待ち受けている現実を予想すると怖いです。

 

菅田は普通ですが、小栗と犯人の演技が良く、サイコホラーな雰囲気も序盤から漂っていて見やすくセンスある画作りだと思いました。

 

菅田が最後の選択がキチってるし、現実にはありえんだろ・・・この映画の警察めっちゃ無能集団だし・・・とか、本屋で犯人と遭遇した時に警察沙汰にしたほうが早かったのでは・・・というツッコミもありますが、全体的には面白く、映画の世界にもすっと誘導されましたので、割と高評価です。

【映画感想】タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010)

2010年。

ホラーコメディー。

 

全体的に漂う雰囲気は低予算のおバカコメディーホラーと言った感じですが、意外にも話の筋はきっちりしています。

 

大学生集団が主人公であるタッカーとデイルを連続殺人犯だと勘違いしたところから始まりますが、割といい導入だと思います。

 

その後は偶然パワーによる奇想天外な死が引き起こり、あまりに不自然なため、タッカー、デイル側が一風変わった集団自殺なんだと勘違いするところも滑稽でなかなか面白いです。

 

後半になると、意外なラスボスが登場し、デールが覚醒。容姿にコンプレックスのあるデール無双みたいな感じになり、最後は懇意になった愛しの彼女をものにし、幸せになるというハッピーエンドになっています。

 

とは言え、なんだかんだ言ってくだらない映画ですので、過剰な期待は禁物です。

【映画感想】AKIRA(1988)

1988年。

 

エヴァンゲリオンみたいな空想上の2020年くらいの東京を舞台にしたアニメ。

 

話には聞いたことがある作品でしたが、初めて見ました。

評判通りグラフィックがすごいです。めちゃくちゃ細かく描かれていて制作費すごいんだろうなぁというのが伝わってきます。同時期の宮崎アニメを見ているような感覚になりました。

 

テーマはよくわかりませんでしたが、テクノロジーの暴走ということでAIに親しいものを感じました。

 

女の子がレイプされそうになり胸をはだけたり、ベンチで背景のモブが彼女の乳もんでる描写が気になりました。

これさえなければ家族でみても家庭が凍りつくこともないのになぁとそんなことを考えました。

 

とにかく圧倒的な迫力ですごい規模。

グラフィックの有名所はジブリくらいしか知りませんでしたが、1988年と割と昔にも関わらずここまで絵で魅せる作品があったんだなぁとただただ感心するばかりです。

【映画感想】ユージュアル・サスペクツ(1995)

1995年。

ケビン・スペイシー主演。

 

5人の前科モンが逮捕され面通しをするところから始まるサスペンスです(真犯人だけ逮捕シーンがないそうです)。

 

正直理解度半分くらいで最後まで来てしまいました。

カイザーソゼの正体がキートンだというところまで来た時、え?そうだったので、でもそれだとなんか弱いな・・・と思ったので、最後の最後で真犯人の正体が判明したときも、だったら、あの人しかいないよなぁ・・・ということで正直あまり驚きはありませんでした。

 

この状態でこの映画とさよならするのはもったいないので、解説サイトを見たら、驚きの連続でした。

まさか、こんなに巧みな構成だったとはと、驚きました。

 

ちゃんとニセ犯人であるキートンが犯人であるというニセ犯人用の伏線も張られてたり、真犯人が、即興で作り話と本当の話を混ぜて、尋問相手の警察官を騙していたとか。確かに真犯人の表の顔との整合性は取れてるし・・・。

解説を見てソゼの悪魔のような頭の良さに恐怖しました。

 

でも私の頭の鈍さでは自力でそこに至れなかったのが残念です。まじ悪魔。

 

でも、多分大体の人が私のような感じだと思いますので、見終わった後に解説サイトを見てまた見たりできる一粒で二度美味しい作品なんじゃないかと思いました。

【映画感想】ジャンヌ・ダルク(1999)

1999年。

ミラ・ジョヴォヴィッチ主演。リュック・ベッソン監督。

 

15世紀、フランスとイギリスが戦争をしているときに突如として現れた若い女性兵士の物語です。

 

前に見たことがある気がしましたが、あるのは断片的な記憶でほとんど覚えてません。それこそフォロミーくらいです。

 

この映画を見てなんというか主人公が哀れに思えてきました。

宗教というものは人を救うものですが、この物語の主人公は宗教により逆に頭がいかれてしまっている、そんな気がしました。

 

冒頭に姉が死姦されるシーンがありますが、そこでぶっ壊れてしまった、そこで神にすがったものの、壮大な勘違いが始まり、なぜか戦で大活躍して祭り上げられる・・・でも最後は・・・みたいな感じでなんか妙に哀れに思ってしまいました。

 

最後は焼かれてしまったけど、神から許されたので本人的には満足だったのかなぁなんて思いました。

 

教会のお偉いさんもなんか神を利用して自分の権力や金のことしか頭になさそうだし、史実でも免罪符なるアホみたいなものが発行されていたことを考えると人間というものはこういう生き物なんだなとも思いました。

 

考えさせる系っぽい作りの映画ですが、それにはそれ相応の宗教的知識が必要なので、個人的にはいまいち消化不良感が強めでした。