江戸時代なのにメインはそろばんという地味な題材の映画です。
映画自体も地味です。
堺雅人と仲間由紀恵結婚→借財で危機→私財売却→武士の家計簿作りを開始→子供が生まれる→二人目が生まれる→主人公の父が死ぬ→祖母死ぬ→母死ぬ→時が経つ→息子が戦地に→また時は流れて堺、仲間がおじいちゃん、おばあちゃんに
とストーリーが淡々と進んでいきます。
と後半立て続けに家族が死んでいくのがある意味リアルでした。
一つえ?子供に一人で雨の中小銭を探させたり、拾った小銭を元の位置に戻すようにするシーンがありそれはどうかと。
江戸時代で医療状況も現代より著しく劣ってますし、少しの風邪が命取りなんていう時代だし。
しかも帰ってこなかったらそれが定めと妙に突き放している・・・
中村雅俊が堺雅人にそうした描写が見当たらない(見落としていただけかも)のにそういう態度だったのはどうなんだろう。
あと中村雅俊の葬儀の時に堺雅人がそろばんを弾いていたシーンが伏線になっているのはよかったです。
結果論ですが、半信半疑で叩き込まれたそろばん技術が後に息子を救うことになるのはご都合主義を感じつつも熱い展開です。
幼少期から反発し、おとなになってからも何かといさかいを起こしていた親子二人。ラストシーンで年老いた堺雅人をおぶる息子の絵はどこか浮ついたものを感じましたがいいんじゃないかと思います。
最後までとことん地味を貫き通した映画でしたが、終わってみれば意外と悪くありませんでした。