【映画感想】マネー・ピット (1986)
1986年制作。トム・ハンクス主演、スピルバーグ製作総指揮。
階段が崩れ落ちてから面白くなっていきます。
自ら泥、何をするにも何かが落ちる。風呂が落下、庭の木まで腐ってる、暖炉をいじって煙突ごと落ちてきたり、トム・ハンクスが穴にはまって抜けられなかったり、台所の電線が導火線のように次々にショートさせていったり、修理中のピタゴラスイッチなどの欠陥住宅をテーマにした作品。
例えばファイナルディスティネーションは運命に襲われますが、この映画では主人公たちが家に襲われます。前者はスリラーやホラーチックですが、こちらの作品は終始コメディータッチで軽く見られます。
そんな馬鹿な!と思いつつも笑えます。ファイナルディスティネーションと自らトラップにハマるホームアローン的な要素もあるなと思いました。
愛し合っていた夫婦がこんなボロ家に住みつつも愛を失いませんでしたが、ふとしたきっかけで不倫疑惑の話になり夫婦仲が切り裂かれて最後は修復されて大団円という流れなんですけど、夫婦関係の修復と家の修復をかけているんだと思いますが、いまいちシンクロできてないというかやっつけというような雑さを感じました。とってつけたような喧嘩になんとかエンディングに間に合わさせるような夫婦関係修復。そこにケチを付けることもないんですけど、どちらかというとありえない壊れ方をする欠陥住宅の描写がのほうが面白かったです。
コメディーパートのテンポはいいですが、夫婦仲が悪くなってからのテンポは時間的には早く処理しているもののどこかテンポが悪く感じました。
スピルバーグが関わっていますがその割には凡作だなという印象です。合う人合わない人もいるかと思います。
とはいえ個人的にはつまらなくはないしコメディーパートで笑えましたので総合的には見てよかったと思いました。