映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】インセプション(2010)

2010年。

ダークナイトに次ぐクリストファー・ノーラン監督作。

 

完全オリジナル脚本で複雑怪奇なルールの世界の中で目的を達成するというストーリーで夢を利用して情報を奪ったり、植え付けたり、それをされまいと対策する敵たち等不思議な世界観の映画です。

 

ルール説明で1時間くらい使いますがこのチュートリアルは別に退屈ではありませんでした(街全体を動かしたりするシーンはワクワクしました)。ただ、その後の見せ方が(3層構造の夢の世界での攻防)ごちゃごちゃしていて理解するのに努力と集中力が必要です。私は半ばながらで集中せずに観ていたためここらへんで脱落気味でした。そのままストーリーは進んでいき2時間半の長丁場は終りを迎えてしまいました。で感想は腑に落ちない。

 

しかしこれではもったいないと思いました。ということでこの映画をまだ見ていない人に助言したいのは「ちゃんと見る」ことです。何かをしながら観て理解できるほどこの映画は単純で甘いもんじゃありません。もしくは事前に劇中で挿入されるルールを解説サイト等で予習していくのがオススメです。

 

観終わった後に何をやっていたのか何が起きていたのかがさっぱりだったんでググってみると意外に面白いことをやっていたんだということが想像できます。

3層構造の夢+虚無という夢の複数構造は層が1,2,3と深くなるにつれて人の深層に近づくことができるがそれに比例してセンシティブになるため睡眠を深くするために薬が必要、そのために担当者がいたことや、ミッションインポッシブルのマスクみたいな能力を持つ人にももちろん役割があったりそれぞれ人に役割があることがわかります。

 

無重力のパートで3人くらいの人にくるくるロープを巻き付けてエレベータで必死になにかやっていたシーンにも意味があることがわかります。

 

ただ、後半はやっぱりドンパチがメインでそこに凡庸さを覚えました。あーどっかで観た映像だなぁと。

前半の街全体を動かすシーンはワクワクしたのでその延長線上なものを期待してたためか映像的なもの(既視の構図)がワクワクさせてくれませんでした。やたら高いカメラで撮影してるらしいんですが。もちろん一枚絵であっとなるとこはあります。

 

まぁそこはあくまでこちらのワクワクの方向性が監督とは異なったというだけのことで批判するポイントではないです。

でもやっぱり設定は面白いんですよね。夢の中で夢から醒めるみたいな体験はこれまで私も体験したことがあります。この物語では夢の1層目で寝たら2層目に行き2層目で寝ると3層目に行くみたいな設定があってこういう設定はとてもワクワクするんですけど、見せ方に難を感じわかりにくくなって私は途中で何が起きているのかわからなくなってしまいました。

前述の通りもし映画館で集中力を発揮していれば克服できたポイントだとも言えますのでそこが個人的には残念と思うとともに私にとってはカウチポテト感覚でろくに集中してなくても楽しめる作品が性に合ってるんかなぁと思いました。

ちなみにダークナイトはめっちゃ楽しめました。