映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】ザ・ロック(1996)

1996年。

ニコラス・ケイジショーン・コネリー

 

ロックというアルカトラズ島の刑務所で人質事件が発生。政府が身代金を渡さないとバイオ兵器搭載ミサイルで100万人の市民が犠牲になってしまう。そこで特別捜査チームはロックに潜入しテロリスト(元軍人)を相当する作戦が展開される、という物語です。

 

完成度が高くめっちゃ面白い映画です。

冒頭からラストまで中だるみなく徹頭徹尾緊迫感があり面白いのは驚嘆。

 

魅力的なキャラに焦点を絞っているのがいいです。

例えばロックに潜入してから味方のモブが全員死にニコラス・ケイジショーン・コネリーだけになるところです。こちらとしてもこの二人の濃ゆい人間ドラマが見たいので正直他はどうでもいいんですよね。そこをバッサリ切ったのはナイス判断だと思いました。

この二人だけでOKですし。あと最初からややウザめのケイジの恋人をウザさにイラつく前に実質退場させたのもナイスです。

 

主人公のニコラスケイジのキャラ設定で軍事経験は未経験で素人というのがあります。この設定が相棒のコネリーの出番を増やしています。主人公が素人のため要介護状態なので自ずとコネリーがサポートすることになり出番も多くなりバランスが良くなります。

とはいえ主人公補正で結構ケイジはケイジで活躍するんですけど。

コネリーはコネリーで娘関連のドラマがあります。

あとコネリーの役が元イギリス諜報員で女王陛下のなんとかとか言うセリフには思わずニヤリ。

 

あとは敵キャラの魅力ですね。

敵の大将は人格者で英雄という設定が度々劇中で語られるんですけど、本当にそうだったとは・・・となります。他の敵キャラは金目当て。側近のデヴィッドモースは両者の間で揺れるという三者三様でよかったです。

敵側にも人間ドラマがあり単なる鬼畜じゃありません。主犯の目的は身代金を遺族に分配するという義賊的な動機ですし。

 

常に現在進行系の緊迫のストーリーは全編面白いですが、特にラストの展開は見事だなぁと。マスカットみたいな毒薬を敵の口にぶちこんで伏線の解毒剤が機能しておおっ・・と感心しました。

そして最後の爆撃危機。発煙筒を炊き攻撃中止・・・と思いきや画面で大爆発が起こってえ?とびっくりさせてからのドッキリでした、はまんまとやられました。

その後コネリーを死んだことにするところはナイス!と思いました。

政府にはまず親玉でクソ野郎がいてその下に中立的なヒゲのおっさんがいるんですが、そのおっさんもちゃんと空気読んでて地味にいいキャラです。

 

アクションは言うことなし。

緊迫感を忘れさせない怒涛の展開の目白押しで2時間があっという間。

アクション映画のお手本のような傑作、それがザ・ロックです。