映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】バラ色の選択(1993)

1993年。

マイケル・J・フォックス主演。

 

主人公マイケルJFはホテルコンシェルジュを演じています。姉さん事件ですの人の職業です。

自分のホテルを持つという夢のためにがんばる夢追い人で性格はナイスガイ。

でもお金に余裕はありません。

 

そんなナイスガイなコンシェルジュがヒロインと偶然出会います。

しかしヒロインはパパ活をしているような人。金持ち男の不倫相手をやってます。

歌手になる夢はありますがそのために必死こいてる感がなかったのが残念です。ただのカネ目当て女かと思えてしまって。

 

マイケルJFは密かにヒロインのことを想っていますが、そのヒロインの矢印は金持ち男に向いていてその二人がキスしているのを遠目で見ているマイケルの切ない表情が印象に残りました。

 

一方でその金持ち男は主人公のパトロンでもあり手出しができないという状況。

お互いに知り合い以上の距離を感じつつも金持ち男の存在がそれを阻んでいるようないないようなそういう微妙なトライアングルが三者間にあります。

とはいえ主人公とヒロインは終盤までに一緒にダンスしていい感じの雰囲気を醸し出すまでになってます(がキスすらしてません)。

 

サブストーリーとして中年夫婦の夫と主人公のやり取りがあるんですが、その夫は結局最終的にすごい人なわけですがそれがわかるのは最後で、劇中登場時は冴えないおっさんです。

 

マイケルJFが最初に取るに足らないこととチップを拒否した際に、本当に僕が必要になった時はめっちゃ痛い出費をお願いしますよと冗談めいたことを言うシーンがあるんですけどあれ伏線だったんですね。

 

おっちょこちょいの老人ホテルマンもいてみんなから煙たがられている仕事のできない人なんですけど、その人にもマイケルJFは優しいです。その使えない老人のおっちょこちょいにより最後に奇跡が起きるというのもいいですね。

 

そういう伏線をはさみつつ、主人公のパトロンでヒロインの不倫相手の金持ち男が最終的に主人公をだまくらかそうとしてたクソ野郎だということがわかり、今までどうにも邪魔だったこの金持ち野郎がいなくなることで、おじゃま虫は消え、主人公とヒロインは結ばれる・・・という物語です。

 

感想はゆったりした雰囲気を醸し出している大人しめの恋愛コメディーという印象です。

終盤までゆったりした感じで進行していくんですが、最後の10分で突然忙しくなります。

それまでゆったりしすぎたため尺に収まらなくなったためか突然駆け足になり、マイケルJFはヒロインを捕まえに馬に乗り、自転車に乗り、そして走り、ヒロインは金持ち男がクソ野郎だということを悟り、車から逃げ出し、フェンス越しに出会った2人は金持ち男の悪口を言って、待たせやがって・・・というキスをして結ばれたかと思いきや次にはもうウェディングドレスを着ていてまたキスして終わりという怒涛の流れだったので最後はやや雑に思えましたが、雰囲気があって最後はハッピーになれるいい感じのストーリーでした。

 

シーンでは、理想のホテルの青写真のようなガラス板を目の前にある実際の廃墟のホテルに当てはめるシーンは良く出来てるなぁと思いました。

あと、中盤のドタバタコメディーのようなパートも面白かったです。

 

ヒロインの女性がセント・オブ・ウーマンでアル・パチーノとタンゴ踊ってた人で貧乳ながらもきれいな人でしたね。

マイケルJFも随所でちょっとしたアクションを披露していて、また、彼の持ち味である少年のような容姿も夢を追うホテルマンという役柄にあっていてキャストも結構好みでしたね。

 

ベタと言っちゃベタでゆったり目な映画でしたがこういう空気感、時間の使い方も意外と良いですね。雰囲気のあるいい映画でした。