1993年。
老齢のベテランシークレットサービスが主人公。ケネディ暗殺時にも現場にいましたが守りきれずのうのうと生きていることを悔いているという人物です。
そんな彼の元に現大統領暗殺をほのめかす人物からの電話が。飄々とした口調で逆探知も通用しません。犯人は元CIAの殺し屋でジョン・マルコヴィッチが演じています。
犯人は大統領暗殺を目的とし主人公はそれを阻止するために追跡、最後に決着がつく・・・という感じです。
前半は面白かったんですが、中盤ちょっと中だるみ(同僚といちゃいちゃ等)を感じ最後も想像の範囲内ということで目新しいストーリーとかではなかったです。見終わって思う感想は最初は良かったけど全体としてはそうでもなかったかな、というものでした。正直グラントリノやミリオンダラー・ベイビーのように見終わった後に心が軋むという感じではなかったです。まぁそういうのがテーマじゃないのでずれてると言われればそれまでですが。
ただ終盤はマルコヴィッチが即席で銃になるパーツ(合成プラスチック製?)を作って現場で(ノールックで)それを組み立て銃弾を込めるまでのシーンとかはオリジナリティ感じられてよかったです。今だと3Dプリンタで作るんだろうなと思いました。
イーストウッドとマルコヴィッチの演技は安定。途中の屋上から落ちそうになるところのやり取りやラストのエレベーター内での攻防は印象に残りました(マルコヴィッチが特に○)。
前半は緊迫感があったんですが、全体に漂う空気感が緩慢というか、もうちょっと鋭いものだったらよかったのにと思う一方、こういう空気感も一種の味で私がそれを味わう余裕がなかったのかなとも思いました。