1998年。
街に洪水が押し寄せてその中で金の入った袋の争奪戦が行われるという物語です。
水中パニックということで随所でタイタニックがよぎります。
水中で脱出アクションをしたり、水に使った建物内部や街中で水上レースのようにジェットスキーで追われたりする絵面は序盤は新鮮で面白かったんですけど、後半になるとマンネリ化を感じます。
洪水のレベルも中盤は落ち着いちゃって徐々に忍び寄る水の恐怖を感じさせてくれるのはクライマックスで水量マックスになってからなのでやや中だるみを感じます。
主人公は無個性でドラクエの主人公やFF12の主人公のようにキャラクターに全く魅力がありません。
脇役はそれなりにわかりやすい個性が与えられています。
不足している要素は目の保養になる美人の存在とお色気ですね。この映画を見てそういう一見意味のなさそうな要素が映画というエンターテイメントのテンポ作りや息抜きのスパイスとなってるんだなぁ冷静に思いました。
結構な予算も投入してちゃんとパニック映画していて普通に面白いんですけど、どうにも凡庸だなというのは拭いきれません。
なかなかおもしろい舞台設定なんでもうちょっと面白くできたんじゃないかという期待の裏返しでそのような評価になってしまいます。
このままでも頭空っぽにしてみればそこそこ面白いんですけど、もっと何か足したりいじったりしたら良作に仕上がりそうな雰囲気をぷんぷんさせているなんか惜しい映画という印象です。