映画生活

基本的にネタバレ有りなのでご注意ください

【映画感想】借りぐらしのアリエッティ(2010)

2010年。

米林宏昌監督。ジブリ作品。

 

小人のアリエッティと心臓病の少年翔との交流を描く物語です。

 

以前見た時は小人から人間の世界はこんなふうに見えているんだとか、夜に角砂糖を拝借するためにロッククライミングみたいな感じで道具を駆使して取りに行ったりするのが面白いなぁ~とかそういう絵面的な部分に感心した覚えがあります。

逆に言えばストーリーは凡庸に映ったのか忘れていました。

 

 

でも今見るとめっちゃいいじゃないですか。アリエッティは翔を見た時に頬を赤らめていたので許されないとはわかりつつも惹かれていったっぽい描写があったので、会いたいけど会えないみたいな微妙な恋心のようなものがそこにあります。ですがこの時点では父親からの言いつけの方が圧倒的に彼女の中では上ですが。

 

実際にアリエッティと翔が顔を合すまで結構焦らしてきますが、その焦らしがあったからこそようやく会えた・・・というちょっとした感動めいたものもあります。

ただ、感動のご対面ではなく文句を言います。おまえが余計なことをしたから私達は引っ越しせざるを得なくなったみたいな。

 

このシーンで翔がアリエッティに言った君たちは滅びゆく種族なんだ・・・と言います。なんでいきなりこんなこと言ったんだ?と思いつつもアリエッティは滅びません!決めつけないで!みたいに言い返します。

 

それから転で樹木希林の声の家政婦がついに動き出しお母さんを捕獲。瓶に詰めてラップをします。このままじゃ息できないじゃんと思いきや楊枝で空気穴を作ってやってちょっとやさしいじゃんと思ってしまいましたが、食べ物どうすんだ?いやそもそもこの人小人捕まえたり何がしたいんだと思いました。駆除業者呼んで燻しだして何がしたかったんだろう?と思いましたがまぁこういうキャラも盛り上がりに必要ですし、実際にこのキャラがいなかったら盛り上がれなかったと思います。

 

そしてアリエッティたち家族を逃がすためにアリエッティと翔が協力。最後の別れの場面でアリエッティは翔の指を持って大粒の涙を流す。おそらくもう2度と会うことはないであろうとことを思うと今生の別れですし切ないですよね。

 

見終わった後に観てよかった、思ってたよりいいじゃんと思いました。

最初から最後まで静かな感じにも関わらず中だるみせず飽きずに見れましたし、前見た時はなんで響かなかったんだろう・・・そんなことを思わせるくらい好印象になった映画でした。